15日に甲斐野が「右肘内側側副靭帯の一部損傷」で離脱

 ソフトバンクに怪我人が相次いでいる。宮崎での春季キャンプ第4クール初日、昨季セットアッパーとして65試合に登板した甲斐野央投手が右肘の違和感で離脱。「右肘内側側副靭帯の一部損傷」と診断され、開幕は絶望的となった。

 また、左太もも裏を痛めていた昨季12勝の高橋礼投手は「左大腿二頭筋の炎症」と診断。全治まで2週間ほどの見込みとなった。今季は東京五輪開催のため例年より早く3月20日に開幕する。高橋礼も開幕に間に合うか、微妙な状況だ。

 甲斐野と高橋礼の他にも、すでに投球練習を再開しているものの、千賀滉大投手が右ふくらはぎの張りで出遅れ。椎野新投手が右肩、田中正義投手が右肘の違和感で、大竹耕太郎投手が左前腕部筋損傷でそれぞれ離脱している。

 ここまで主力の集うA組だけで9人の故障者が出ているソフトバンク。投手だけで7人となり、不安を抱かざるを得ない状況となっている。

 では、現状でソフトバンクの開幕時のピッチングスタッフはどういった顔触れが予想できるのだろうか。今季は五輪のアメリカ大陸予選が行われ、デスパイネ、グラシアル、モイネロの3選手も不在となることが濃厚だ。

【先発】
千賀滉大
和田毅
バンデンハーク
ムーア
東浜巨

 千賀は投球練習を再開しておりこのまま順調にいけば、開幕には間に合いそう。キューバ勢が不在であることから外国人枠にも余裕があり、現状ではバンデンハーク、ムーアの2人とも先発ローテに入れざるを得ないだろう。ベテランの和田と2017年最多勝の東浜と、順調に調整が進めば、ここまでの5枚は濃厚ではないだろうか。

2017年の最優秀中継ぎ投手・岩嵜翔の復活なるか

【先発or中継ぎ】
高橋純平
石川柊太
二保旭
(泉圭輔)
(板東湧梧)
(松本裕樹)

 先発ローテ6枚のうち1枚は先発も中継ぎもこなせる面々から回すことになるか。昨季は中継ぎで奮闘した若い高橋純や、先発としての実績もある石川、二保らが候補になる。B組スタートの板東、松本裕あたりも今後のアピール次第で争いに加わってくるかもしれない。

【中継ぎ】
岩嵜翔
嘉弥真新也
松田遼馬
古谷優人
(津森宥紀)
(サファテ)
(杉山一樹)

【抑え】
森唯斗

 甲斐野の離脱でやや手薄となったのが中継ぎだ。セットアッパー候補となるのは、2017年の最優秀中継ぎ投手だった岩嵜が有力か。右肘の手術を乗り越えて復活を目指す今季。ここまでのキャンプでは仕上がりの良さを感じさせている。あともう1枚は高橋純や石川らのうち、先発に回らなかった投手に託すことになるか。

 ここまでのキャンプで猛アピールしている4年目の古谷も1軍の枠に入ってくる可能性は十分にある。股関節の手術から復活を目指すサファテだが、股関節は厄介な箇所。尚且つ2年のブランクがあるため、頭数としては計算しづらい。抑えの森は不動だ。(Full-Count編集部)