これまで20年にわたり英王室を取材し続けてきた伝記作家サリー・ベデル・スミスさんが、ヘンリー王子・メーガン妃夫妻の今後について『Vanity Fair』に興味深い見解を示している。

高位王族からの引退が決まったヘンリー王子・メーガン妃夫妻のカナダでの新生活をめぐっては現在、様々な憶測が飛び交っている。ロイヤル&ハリウッドという2つの強力なバックグラウンドを持つ“パワー・カップル”だけに、夫妻は今後独自のブランドを構築し、これまでのチャリティー活動に加えてテレビや映画界、出版界、政界など様々なフィールドでの活躍の可能性が囁かれている。

英王室取材歴20年のベテラン王室伝記作家で『Vanity Fair』の寄稿編集者も務めるサリー・ベデル・スミスさんは、そんな夫妻、とりわけヘンリー王子の今後について少々懸念を抱いているという。

世界中に熱狂的なファンを持つダイアナ妃の次男として生まれ、正真正銘のプリンスとして35年間を過ごしてきたヘンリー王子。そのすべてを捨て海を渡ったヘンリー王子だが、彼についてスミスさんはこう語っている。

「ハリーが受けた専門的訓練はヘリコプターの操縦でした。大学は出ていません。チャリティー団体について情熱的に語るのはお手のものですから、演説家としての道はあるかもしれませんね。でも単に“飾り”として関わるだけなら、それがハリーにとって生き甲斐になるとは言い難いのではないでしょうか。」

「今は特に専門的な知識や資格がなくても、Instagramのインフルエンサーとして活躍できる時代です。カーダシアン一家はその最たる例でしょう。しかしハリーはその域はとっくに超えてしまっています。インスタグラマーという肩書きに彼自身が満足するはずもありませんし、ハリーやロイヤルファミリーに対する世間の印象もよくはないでしょうね。」

一方でメーガン妃については、およそ1000年の歴史を誇る英王室に嫁いだことでこれまで築き上げてきた多くのものを捨てなければならなかったことを「心から後悔しているように見える」とスミスさんは述べている。王室入り前は女優としてキャリアを積みながら、NGO団体「ワールド・ビジョン」や国連機関「UN Women」(国連ウィメン)の支持者として幅広く活躍、自分の意見も常にはっきりと述べていたメーガン妃。スミスさんは、そんな独身時代に確立した“メーガン流”と伝統や規律を重んじる“ロイヤル流”とのギャップも、王室離脱の決意を後押ししたのではないか―と推測している。

しかし妃は今後、ハリウッドでの豊富な経験や人脈を生かしてプロダクションを設立、その中心となって運営を進めていくのではないか―と見ているようで「したたかで聡明な彼女の未来は明るい」と楽観的だ。

米国出身で離婚歴のある元女優であること、母親のドリアさんがアフリカ系の有色人種であることを理由にこれまで何度となく誹謗中傷にさらされてきたメーガン妃。しかし今後はそんな“ネガティブ”と思われていた要素をすべてプラスに変え、妃が移住先カナダで“水を得た魚”のように活動しそうな気配も否めず、結果的にそれが夫婦間の“格差逆転”を招くというシナリオもあり得ない話ではないかもしれない。

35年間、ロイヤルプリンスとして生きてきたヘンリー王子が、“その道のプロ”として社会に貢献できることとは一体何なのか。新天地でのそんな“自分探し”の答えが、今後の夫妻の在り方や“サセックス・ブランド”の方向性に大きく影響していきそうだ。

画像は『The Duke and Duchess of Sussex 2020年1月8日付Instagram「“After many months of reflection and internal discussions, we have chosen to make a transition this year in starting to carve out a progressive new role within this institution.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 c.emma)