2018年発売のiPhone X以降、正当な持ち主であることを確認するための生体認証技術として採用されている「Face ID」。前面のTrueDepth(トゥルー・デプス)カメラを利用し、iPhoneを手にする人物の顔を分析、iPhoneに登録されている持ち主の顔情報と照合して一致しなければロック解除やアプリのダウンロードが許されません。iPhoneをチラリと見るだけですから、指紋認証やパスコードの入力より手間がかかりません。

そんなFace IDですが、設定次第では寝顔でロック解除できます。自分が寝ているとき、家族や友人にiPhoneの中身を覗き見られてしまう可能性があるわけですから、後ろめたいことがある人は心穏やかでいられないかも。気になる場合は、設定項目をチェックしましょう。

その設定項目とは、「注視」です。注視とは視線があること、つまり目を開けている状態でなければ認証されなくなります。自然な状態で目を見開き、視線をiPhoneに向けていなければ本人と認証されないため、誰かにむりやり目を開けられることもありません。寝顔でロック解除されてしまう危険はほぼなくなります。

Face IDで注視を必須条件にする場合は、『設定』→「Face IDとパスコード」の順に画面を開き(本人確認のためパスコードの入力が必要です)、「Face IDを使用するには注視が必要」スイッチをオン(緑色)にしておきます。

なお、「Face IDを...」スイッチがオフの場合は、画面を見ていると判断されるまでの時間を省略できるため、1秒前後のごく短い時間ではあるものの認証スピードが向上します。とはいえ、寝ている間にロック解除される危険性が生じるわけですから、特段の事情がないかぎり「Face IDを...」スイッチはオンにして利用することをお勧めします。

iPhoneの設定次第では「寝顔でロック解除」の危険があります