KDDIがローソンと資本業務提携。ローソンの発行済株式の2.1%を市場買付にて取得すると発表しました。

また、共通ポイントサービス「Ponta」を運営する、ロイヤリティ・マーケティング(以降LM)の発行済株式20%を三菱商事より取得。KDDI・ローソン・LM・三菱商事の4社は、共通ポイント「Ponta」を軸とする『ネットとリアルを融合した新たな消費体験の創造』を目指します。

Pontaは1億超の会員基盤、年間2000億円ポイント付与


この資本業務提携に伴い、KDDIが展開する「au WALLETポイント」を「Ponta」に統合。KDDIのスマホ決済「au PAY」で支払うと「Pontaポイント」が溜まるようになります。

加えて、au IDとPonta会員IDも連携予定。2800万会員超の「au PAY」ポイント保有会員と、9200万超の「Ponta」会員が統合されることで、「Ponta」は1億人を超える会員基盤に成長します。

KDDIとしても、経済圏構築で先行するソフトバンク(ヤフーやPayPay)、楽天モバイル(楽天ID)、NTTドコモ(dポイント)への対抗として、Ponta会員基盤を取り込むことにより、自社経済圏の拡大を果たした格好です。

両者の統合時期は2020年5月以降。統合によって年間2000億円超のPontaポイントを付与するとしています。KDDI高橋誠社長は『スマホ決済はキャンペーン競争で各陣営すり減っているが、我々はすり減るほどポイント還元をできていない。(今回の統合で)もう一回、勢いをつけて還元していきたい』と述べました。

▲au PAYのポイント基盤を統合し、Pontaは1億会員を超える経済圏へ

▲KDDIにとっても、経済圏で先行するソフトバンク(PayPay・ヤフー・LINE会員)、楽天モバイル(楽天会員)、ドコモ(dポイント)対抗となる経済圏を手に入れた格好

5G活用の次世代コンビニも展開


KDDIとローソンとの提携では、auの「通信データ」を活用した、コンビニ店舗におけるデータマーケティング施策を実施。モバイルオーダーや、5G技術などを活かしたロボティクス無人受け取り機、先端テクノロジーによる在庫管理など、運営を効率化した次世代コンビニサービスを展開します。

▲KDDIの持つ通信データをコンビニ実店舗で活用。5G通信を取り入れた次世代コンビニの展開も目指す

そのほか、短期的には、ローソンアプリに「au PAY」を実装。ローソンにおける「au PAY」還元率を高めに設定し「au Pay」の利用促進を図ります。

ローソンの竹増貞信社長は『短期的にはお客様のご期待に添えるように、au PAYさんによる大規模な販促キャンペーンに期待している』とし、また『夏にレジなし店舗を作ろうかと思っている。一方で、商品を家まで宅配してほしいというニーズもある。こうした未来型店舗の実現にKDDIのデジタル技術や通信技術が活きてくる』とも述べ、技術面での協業にも期待を示しました。

(更新完了)