一口に自治会(町内会)といっても様々。地域で共同生活を営むにあたって、最低限の仕事をすればいい場所もあれば、祭りやイベントが多く住民の負担が大きい組織もある。

今回ご紹介するのは、いわゆる「ブラック自治会」に入ってしまった女性のエピソード。編集部にメールを寄せたTさん(大阪在住、20代)は、自治会のオバサマから依頼される仕事の多さに悩んでいた。

聞けば、地域のお地蔵さんを、毎日2回掃除する当番まであったそうで――



「1か月毎朝毎晩頼みますよ!」

5年前、子供ができたので引越しをしました。前の家からそう遠くない距離ですが、町内の班は別になりました。この班に所属してしまったことが、すべてのトラブルの原因でした。

引っ越してすぐ、同じ班にいる仕切り屋のオバサマが、「この班にはこの班のルールがあるからわからなかったら聞いてね?」と優しく教えてくれました。このとき私は、班のルールと言っても町内会費をみんなから集めるくらいだろうと思っていました。

ですが、数日後そのオバサマから驚きの言葉が。

「はい!これ!今月はあなた達が当番だから1か月毎朝毎晩頼みますよ!」

お地蔵さんがあるので当番制で掃除するのだそうです。私もお地蔵さんなら仕方ないかと請け負いましたが、そのまた数日後...。同じオバサマが、土曜日の朝8時頃に時間を空けてくれと言ってきました。

しかし仕事があったので、時間を空けることはできず。帰宅してきて鉢合わせした際に「あなた何してたの?」と言われ、説明して話を聞くと...。下水道の掃除があったそうなんです。

とはいえ、私達の家が使っている下水道は別だったので、関係ないと言ったのですが「みんな使っているから!」と言って聞いてくれませんでした。

その後、夏になると今度は地蔵盆だから何か料理を1品作ってきてと言われました。あまり揉め事になるのも嫌なので作っていくと、来たのはお年寄りばかり。みんなで蚊に噛まれながら外で晩御飯。子供は私の子だけ。私は参加する必要ないのでは?と思ってしまいました。

その後もルールを次々と出されましたが、仕事があってできないことばかり。

4年ほどたった頃、そのオバサマを嫌っているご近所さんが意見してくださいました。

「若い子はそんな古臭いことはしない!仕事もしているのだから仕事をしていないあなた達のような時間に余裕がある人がすればいい!」

そう言っていただいてから、毎日気にせず暮らせています。その厄介なオバサマも今ではご近所皆様から嫌われて肩身が狭いのかにこにこして挨拶をしてくれます。