11日、前日の中国戦で先発したメンバーは軽めのメニューで調整した。その中国戦で1トップとして攻撃の起点になった上田綺世が練習後に前日の感想を語った。

「ポストプレーに関しては自分のいいところを出せたかと思うのですが、あくまで僕のストロングポイントは背後(への飛び出し)だったり点を取るというところにあるので、そこをもうちょっと見せられたらよかったかと思います」

上田はそう反省したが、それでも日本は試合を支配し中国を押し込めた。練習時間も2日間しかない中で、うまくプレーできたのではないか。

だが上田はその考えを否定する。

「僕たちはそこまでうまくいったとは思っていません。もっともっとできると思っていますし、だからうまくいった要因というのはわかりません」

「でもそれぞれが自分の力をある程度出せたからよかったのではないかと思います」

終始落ち着いたトーンで語る上田に初戦の満足感は見えなかった。そして言葉の端々から高い目標を垣間見ることが出来た。

【取材・文:森雅史/日本蹴球合同会社】