【AFP=時事】英警察は8日、前日行われたマンチェスター・シティ(Manchester City)とマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)のダービーで、人種差別的な振る舞いをした41歳の男を逮捕したと発表した。

 大マンチェスター警察(Greater Manchester Police)は、「マンチェスター・シティとマンチェスター・ユナイテッドとのダービーで、選手に向けた人種差別的な言動が疑われる男に関する通報があった」と明かした。

「41歳の男が公序良俗を乱す人種差別行為の疑いで逮捕された。現在取り調べのため身柄を拘束している」

 本拠地エティハド・スタジアム(Etihad Stadium)でライバルに1-2で敗れた試合後、シティはユナイテッドの選手に対する人種差別行為が認められたサポーターに断固とした措置をとると発表している。

 後半にユナイテッドのMFフレッジ(Frederico Rodrigues de Paula Santos 'Fred')がCKを蹴ろうとした際、スタンドからはものが投げ入れられ、ソーシャルメディア上にはあるシティファンがブラジル人選手に対して猿のまねをしている映像が投稿された。

 ユナイテッドを率いるオレ・グンナー・スールシャール(Ole Gunnar Solskjaer)監督は、フレッジとジェシー・リンガード(Jesse Lingard)がこの行為の「影響を受けた」と主張している。

 イングランドサッカー協会(FA)はこの一件を調査するとしており、両クラブ、試合を担当したアンソニー・テイラー(Anthony Taylor)主審、警察、そしてその他関係部署と話し合いの場を設ける意向だという。

 シティのラヒーム・スターリング(Raheem Sterling)がチェルシー(Chelsea)の本拠地スタンフォード・ブリッジ(Stamford Bridge)で、人種差別的な暴言と脅迫的、攻撃的な行為の被害に遭い、結果チェルシーのファンが永久追放となってから約1年、イングランドサッカーにはびこる人種差別が再び紙面を賑わせる形となった。

 フレッジはエティハド・スタジアムでの出来事に言及し、「われわれはまだ逆行した社会にいる」と肩を落とした。

 2018年にウクライナ1部リーグのシャフタール・ドネツク(Shakhtar Donetsk)からユナイテッドに加入したフレッジは、スポーツ専門チャンネルESPNブラジル(ESPN Brazil)に対し、「ピッチ上では何も見なかった。その後、ロッカールームで初めてそれを目撃した」と話した。

「彼らは自分に対してそれを示していた。投げ込まれたライターが自分に当たった。気にしないように努めたよ。前を見ようと努力した」

「残念ながら、こういうことはいろいろなスタジアムで起きている。ここでも起きた。ウクライナの友人たちにも起きた。悲しいことだが冷静さを保って、忘れなければならない」

「彼らは注目を集めたいだけだから、注目してはいけない。試合後に審判に話したし、何らかの対処をしてくれればそれでおしまいだよ」

「肌の色、髪の毛、性別に関係なくわれわれは同じだ。結局のところ、同じところから来て同じ場所に行くんだ」

「自分にはロッカールームでハグしてくれるリンガードのような友人がたくさんいることを神に感謝する。そのことについては考えたくない。ただ前に進みたい」

【翻訳編集】AFPBB News

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