その言葉を単独で差し出されたら読める人はほとんどいないかも?という、読めないけど読めたら自慢できそうな“難読漢字”をクイズ形式で紹介していきます。

今回は、よく食べているのに読めない食べ物の漢字から。

むむっ。いきなり見たことのないような漢字2つ。
それもそのはず、こちら読み方からの当て字で、元はアラビア語なんだそうです。

日本へは鎌倉時代に中国経由で入ってきたので、アラビア語から当時の中国語の読みで漢字が当てられてこうなったそうですよ。

鎌倉時代から日本にあったとはおどろきですが、これをよく食べるようになったのはわりと最近ではないでしょうか?

蘆薈を混ぜた某ロングセラー食品が誕生したのが今から25年前。1994年のことだそうです。ついこの間のような気がしますけどね!子どもの頃から朝食やおやつによく食べていたという人は、だいぶお若い…

では画像でヒントを。

これに混ぜてあるものです。

グミのような食感で、発売当初は「なんだこれは!」でしたが、いまでは蘆薈が入っていないと物足りないような気さえしてしまう…

不思議な食感が楽しめるお刺身として食べる人もいるそうです。

さあ、もうわかりましたね?

正解は…

 

 

【蘆薈=アロエ】です。


アロエ入りのヨーグルト、プチプチの食感でおいしいですよね。アロエってこのために生まれてきたのではないかと思うほど。

ですがこの蘆薈、江戸時代には薬草として使われたこともあるそうです。
当時はカタカナ表記がなかったため、お医者様も処方はすべて漢字で。それもちょっと大変だったでしょうね。

では、二問目です。


さかえる何か?なんでしょう?

ちなみにこれも、アロエほど頻繁にはいただかないにしても、食べ物です。

「螺」の字にヒントがありそうですね。
辞書を引いてみたいですか?いいですよ!でも意味としては「つぶ。にし。にな」などが並んで、余計に混乱。

「螺」の音読みは「ラ」ですが、この字が使われているものを、大河ドラマの戦国モノなどで見たことがあるかもしれません。戦の始まりの合図などでよく使われていますね。

「ブオオ〜」と吹くあのラッパ、法螺貝(ほらがい)です。

「螺」には巻貝の意味もあるんだとか。
正解に近づいてきましたか?
ではもうこの大ヒントを書いてしまいましょうか。

「栄螺でございま〜す」


どうですか?つぼ焼き、おいしそうでしょう…

では正解を…

 

【栄螺=さざえ】でございます。(しつこい)

「螺旋階段=らせんかいだん」、聞いたことありますよね。「螺」は螺旋の螺。巻貝のようなグルグル回っているもののことを言うんですね。そこで巻貝の一種のさざえにも、この漢字が使われているようです。

貝なのに貝偏じゃなくてなんで虫偏なの?と思われるかもしれません。

他にも多くの貝に虫編が使われています。これは、鳥、獣、魚以外の生き物を「虫」と定めた時代があったためだそう。言われてみれば、他に「蛇=へび」や「蜥蜴=とかげ」なども虫偏ですね。

「田螺=たにし」、「蛤仔=あさり」など、貝も難読漢字の多い分野。興味のある方はその他の難読貝漢字も、ぜひ探してみてくださいね。

それではまた次回をお楽しみに…


文/伊波裕子


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