4,000万頭の怒れる殺人羊が人々を恐怖に陥れるさまを描いたニュージーランド映画『ブラックシープ』が、2020年1月3日よりヒューマントラストシネマ渋谷で開催される「未体験ゾーンの映画たち2020」内で上映されることが決まった。世界初公開から約13年、満を持しての日本公開となる。

 物語は、羊恐怖症の主人公ヘンリーが、兄のアンガスに呼び出され、久しぶりに農場に里帰りするところからスタート。アンガスはそこで無謀な遺伝子操作実験を行っており、アンガスの研究所にいた突然変異の羊が誤って農場に放たれてしまった結果、何千匹もの羊が血に飢えた捕食動物へと変貌、さらには感染した羊にかまれた人間も恐ろしい影響を受けることが判明する。ヘンリーは、ニュージーランドの牧草地に平和を取り戻すことができるのか……?

 本作の肝というべき殺人羊は、羊大国ニュージーランドとあって、1,000匹を超える本物の羊の群れ、調教された少数の羊、そして『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズでおなじみの制作会社Wetaワークショップが作成したアニマトロニクス(生物を模したロボット)の羊を使って表現されている。CGに頼らない殺人羊の表現も大きな見どころの一つとなっている。ジョナサン・キング監督作。

 「未体験ゾーンの映画たち」はさまざまな理由から日本公開が見送られてしまう傑作・怪作映画を映画ファンにスクリーンで体験してもらうべく、2012年よりヒューマントラストシネマ渋谷で開催している劇場発信型映画祭。『ブラックシープ』に加え、イーサン・ホーク、デイン・デハーン、クリス・プラット共演のウエスタンアクション『スリー・ジャスティス 孤高のアウトロー』(原題:The Kid)など全54本が一挙上映される。(編集部・市川遥)

「未体験ゾーンの映画たち2020」は2020年1月3日よりヒューマントラストシネマ渋谷にて開催 ※シネ・リーブル梅田では同年2月下旬より開催予定