いま「セダン」というジャンルが見直され始めている

 90年代までは、クルマといえば誰もがその姿を思い浮かべるほどの王道だったセダン。出世したら「クラウン」に乗るんだと、汗水垂らして頑張っていたサラリーマンも多かったですよね。でも90年代半ばにミニバンブームがやってくると、ファミリーカーの花形はあっという間にミニバンにすり替わり、セダンに乗り続けるのはオッサンばかりという事態に。

 そこから、今度は軽自動車やSUVが台頭してきて、さらにセダンのモデル数は減ってしまいます。今じゃすっかり、日本のセダン市場は終わったも同然だとか、セダン=古臭い、という烙印が押されてしまったというわけです。

 しかし! 時代は着実に変わっているもので、ヨーロッパを起点にじわりじわりと、セダンが見直されているという情報が。しかも、以前よりコンパクトなボディのセダンが登場して、女性を中心に人気が出始めているというではないですか。

 なるほど確かに、前後のバランスのいいセダンはフォーマルな服装にも似合うし、荷物と人の空間が分けられるのでスッキリと使えるし、ボディもコンパクトだから運転しやすいしと、女性にも嬉しいところばかり。そこで今回は、そんな「今こそ、選ぶべきかも?」と思えるオシャレセダンをピックアップしたいと思います。

1)メルセデス・ベンツAクラスセダン

 まず、まだまだ登場したばかりで旬なのが、メルセデス・ベンツAクラスセダン。エントリーモデルとなるハッチバックのAクラスは、ジュエリーのように美しいグリルやなめらかなルーフライン、キュッと引き締まったヒップが魅力的ですが、そのサイズ感はそのままに、リヤがスッと伸びてエレガントさが増しているのがAクラスセダンです。

 後席がより広くゆったりと座れる空間になっていながら、Cd値0.22という優秀な空力性能によって、スポーティな走りと低燃費を両立。狭い街中でも運転しやすく、実用性が高いのも女性に嬉しいですよね。「ハイ、メルセデス」と話しかけるだけでいろんな機能が操れるMBUX搭載で、新しいカーライフが手に入るオシャレセダンです。

2)ホンダ・グレイス

 続いて、若々しいデザインと手頃なサイズ感で、女性が乗っているととても魅力的なホンダ・グレイス。最小回転半径5.1mという小回りの良さと、ハイブリッドモデルによるスムースでパワフルな走りで、日常からレジャーまで満足度の高いセダンです。ハイブリッドにも4WDの設定があるので、積雪地域の女性にも頼もしいですよね。トランクスペースがしっかり確保されていて、ハイブリッド車でも9インチのゴルフバッグ4個が積めるという実力派なので、アクティブな女性にもぴったりです。

美容に繋がる「シート」を装備した最新モデル

3)マツダMAZDA3

 そしてもう1台、どこから見ても美しく存在感のあるデザインで選びたいのが、マツダMAZDA3でしょう。前から見ると堂々としていて、横から見ると伸びやかなルーフラインが惚れ惚れするほど。それでいて、ボディサイズは運転しやすさを犠牲にしない、手頃なサイズです。

 MAZDA3は、運転ポジションも走行性能の1つの重要な柱と考えているので、座ると自然と骨盤がまっすぐ伸びて、姿勢よく座れるようなシートになっています。おかげで、カーブでも体がフラフラせず、変な負担がかからないので腰痛持ちさんなどにも好評のよう。姿勢の良さは美容・健康にもつながりますから、美意識の高い女性にぜひ乗ってみてほしいセダンです。

4)アウディA3セダン

 最後は、エレガントなコンパクトセダンの先駆け的存在とも言える、アウディ・A3セダン。A3は初代、2代目ともずっとハッチバックのみでしたが、現行の3代目で初めてセダンが登場しています。やはりヨーロッパでは早くから、コンパクトセダン人気の兆しがあったのでしょう。A3セダンの大きな魅力は、小さくても機能はしっかり先進的だということ。

 新世代アウディの目印ともいえる、ナビ画面がメーター全体に映し出されるバーチャルコクピットも、ちゃんと搭載されています。乗り味ももちろん、アウディらしくガッシリとしながら軽快なスポーティさがあって、4WDのクワトロも選べるのが頼もしいですね。エレガントなのに先進的でスポーティなA3セダンは、女性が乗りこなしていたらかなり素敵だと思います。

 というわけで、パッと見た印象だけでも、どれもオッサンという言葉とは縁遠いセダンだということがおわかりいただけたのではないでしょうか? ボディサイズが手頃なので、お値段もそれほどバカ高くないところも嬉しいですよね。じわじわと復権中だというオシャレセダン。あなたも先取りしてみてはいかがでしょうか。