「おじさん」と「オヤジ」の違いって何だろうか。どちらも若者ではないし、年寄りというわけでもない。オヤジのほうが、どこか昭和っぽいイメージはあるものの...。どっちもどっちであろう。
こんな疑問に、更なるハテナマークを点灯させる動画が目に飛び込んできた。
おじさんとオヤジ篇(画像はKaoJapan公式チャンネルより)
こちらは、ニベア花王がYouTube上に公開している15秒のCMである。「ニベア花王 ニベアメン おじさんとオヤジ篇」と題され、動画の冒頭では男女間でこんなやりとりがある。
男性:「(ネクタイをみせながら)これ、オヤジ臭いかな」
女性:「『オヤジ』と『おじさん』の違いはご存知ですか。『肌』なんです」
この返答に男性は「肌かぁ」と納得。メンズスキンケアのCMであるため、動画後半は、エイジングケア商品「アクティブエイジバーム」を紹介している。最後は男性が得意げな顔でランウェイだ。
このやり取りだけを見ると、「オヤジ」より「おじさん」の方が魅力的だと受け取ってしまいそうだが、そもそも両者に違いがあるのか疑問である。
企画意図を聞くのも野暮な話であるが、Jタウンネットは、このCMを公開しているニベア花王に取材をしてみた。
「(ちょっと素敵な)おじさん」だってさ
このCMを見てオヤジとおじさんの違いを改めて考えたのは、決して筆者だけではない。ツイッターやネット掲示板にも、
「どちらが良い意味で使われているのかマジわかんない」
「オヤジとおじさんの違いって何、どっちの方が格上なの、」
「オヤジとおじさんは大差ないよ」
といった反応が相次いでいるのだ。
そこでJタウンネットが、ニベア花王の広報担当者に、
(1)「オヤジ」と「おじさん」の違いは何か。またどういう意味で2つの言葉を使用しているのか
(2)このCMのコンセプトは何か
という質問事項をメールで送ったところ、10月17日このCMの企画担当者から回答があった。
――両者の違いについて
「同じような年齢の人でも『おじさん』『オヤジ』、他にも『おじさま』『おっさん』などさまざまな呼び方があると思います。同じような呼ばれ方ではありますが、『(ちょっと素敵な)おじさん』というニュアンスで呼ばれたい男性心理を描いております」
そうか、CM企画者も「おじさん」と「オヤジ」は同じであると考えていたのか。今回のCMでは、「ちょっと素敵なおじさん」というワンランク上のおじさんを想定していたらしい。なかなか察するのが難しそうである。
――CMのコンセプトは何か
「第1印象は数秒で決まる、とよく言われますが、この要素のひとつに肌印象もあるのでは?と思っております。男性のスキンケア意識はまだまだ低いですが、ニベアメンの『もっと男が楽しくなる』というコンセプトの元、スキンケアを楽しんでみませんか?というメッセージを込めております」
両者の違いは...。
結局わからず仕舞いだが、CMの意図はわかった。ような気がする。