ナインティナインと言えば、吉本興業の芸人養成所であるNSC大阪校9期生の出世頭として知られる。だが、彼らは学校を中退(実質的にクビ)となっているのはあまり知られていない。その原因となったのが、現在芸能活動を休止している雨上がり決死隊宮迫博之である。雨上がりはNSC7期生であり、ナイナイより2期先輩にあたる。宮迫の同期に矢部の実兄がいたこともあり、NSC在学中からナイナイをかわいがっていた。

 当時のNSCは今よりもきっちりと学校のシステムができあがっておらず、学費を払っていない生徒もいた。宮迫は全裸で授業に出て「服を買う金もない」と訴えたところ、ギャグが受けて支払いを免除してもらえたようだ。この話をナイナイにして彼らが同じことをすると、一瞬でクビになってしまった。

 また、岡村は現在に至るまで独身生活を送る女性恐怖症として知られるが、このきっかけを作ったのも宮迫であった。宮迫は持ち前の明るいキャラクターでよくナンパをするなど女性の知り合いも多かった。そこで、まだ未経験の岡村に彼女を紹介。初体験はなんとかうまくいくも、2回目でまごついていると、女性が腰の下に枕を入れる慣れた仕草を見せたため、岡村は「不潔や」と部屋を飛び出してしまい、宮迫の前で号泣したのだとか。さらに、宮迫はその女性からビンタも食らってしまう。宮迫からしてみれば、とんだとばっちりといったところだろう。

 ナイナイと雨上がりは吉本の若手芸人集団、吉本印天然素材のメンバーとしてブレークを果たすが、先に売れたのは後輩のナイナイだった。東京進出後、岡村が激務の合間を縫って、宮迫の住まいをサプライズ訪問したところ、宮迫が冷たくあしらったエピソードもある。

 宮迫の謹慎に関して、岡村は『オールナイトニッポン』(ニッポン放送系)で近年の宮迫との間には距離ができたとも話していた。先輩後輩としての腐れ縁はありつつも、どこか引っかかるものがある関係性なのも確かかもしれない。