目標達成したチームの原動力は「満足していないことが一番」

 ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会で初めて8強入りした日本は18日、都内で20日に行われる準々決勝・南アフリカ戦の先発メンバーを発表した。日本ラグビー界にとって大きな意味を持つ一戦で、6番FLとして先発し、主将としてチームを率いるリーチ・マイケルは「今まで達成したことに満足しているわけではない。次も勝ちたい」と貪欲な姿勢を見せた。

 決勝トーナメント進出という当初の目標を達成した日本代表だが、今、チームはベスト4進出を目指し、高い意識を持って準備を進めている。一つでも多く勝ち抜きたい。そんなチームにとって最大モチベーションになっているのは「(現状に)満足していないことが一番」だと明かす。

「ここで終わりじゃない。ベスト8に出て、もう1回多くの人に自分たちの試合を見せられるチャンスができた。そういうチャンスを増やすために、選手一人一人が頑張ってきている。南アフリカ戦に向かう中で、週の初めはすごく怖く見えた。でも、ゲームプランを理解して、相手をどう崩すか考え始めたら、すごくワクワクしてきた。相手に対する怖さがどんどんなくなり、勝つ自信が見えてきた」

 今大会では、日本のFWの強さが光っている。海外メディアでも高く称賛されているが、リーチ主将は「準備をしっかりやっているから」と説明する。「土台作りは2月から。みんなで集まってハードワークをやり、細かいスキルも確認した」と話す中、キャプテンが明かしたのは“笑わない男”の意外な一面だった。

リーチ主将が見た稲垣という男「みんなの理解を上げるために…」

「稲垣(啓太)のミーティングがすごく細かくて。(プランの)詳細がたくさんある中で、みんなの理解を上げるためにやってくれている」

 先日、記者会見に出席した長谷川慎FW担当コーチも、稲垣について「僕が週の初めに次の試合のことを最初に話すのは、稲垣。僕が現役の時にあの頭を持っていたら、もっといい選手になっていたと思います」とジョークを交えながら称賛。スクラムだけではなく、稲垣のチームにおける重要性は、誰もが認めるところのようだ。

 登録メンバー31人がそれぞれの役割を果たして臨む20日。リーチ主将率いる「ワンチーム」は、地元・日本のファンに勝利を届ける使命に燃えている。

「4年前の試合(南アフリカ戦)で世界が日本に注目して、みんなが驚いた。日本のファンの印象にも残っている。今回は(日本のファンに)生で見せられるチャンス。相手がどうこうより、自分たちがどれだけ強みを出せるかが大事。周りの人が生で見られるのが、とてもいいことだと思う」

 勝利の瞬間を、ぜひ「生」で見せてもらいたい。(THE ANSWER編集部・佐藤 直子 / Naoko Sato)