Apple

macOS Catalinaも配信開始され、アップル製品のOS群もようやく一新されました。とはいえ、Catalinaでは従来の32ビットアプリが動かなくなることもあり、使用環境を鑑みた上でアップデートに臨みたいところです。

3Dカメラ搭載iPad Pro、来年初に登場?からARメガネまで、最新のアップル噂をまとめて振り返ります。

来年初頭のiPhone出荷台数、前年比10%アップか。「11」と「SE2(仮)」需要が加速するとのアナリスト予測



ASSOCIATED PRESS

アップルのインサイダー情報で知られるアナリストMing-Chi Kuo氏は、2020年第1四半期はiPhoneの合計出荷台数が前年同期比の約10%増加すると予測。その主たる要因はiPhone 11シリーズへの買い替え需要に加えて、iPhone SE2(仮)の出荷が始まることと述べられています。

iPhone 11 Proシリーズの出荷台数は前年同期のiPhone XSシリーズより低く見積もられていますが、これは「生産の難度が上がった」(人気がないわけではない)による供給不足のため。それを埋めるように、9月に発売されたiPhone 11(前モデルにあたるiPhone XRは10月発売)の予測出荷台数が多めと見られています。

それ以上に注目したい点は、アップル未発表製品の予測に定評あるKuo氏が「iPhone SE2は2020年初頭に発売」説を再確認した点でしょう。iPhone 8のボディにA13プロセッサーなど最新技術を詰め込んだ小型かつ廉価モデルは、手のひらサイズ重視の日本でも人気を呼ぶかもしれません。

アップル、Apple Watch用睡眠アプリをうっかりリーク?App Storeで画像が発見



これまで何度か噂されながら、まだ公式には一切言及がないApple Watch用睡眠トラッカー。そのアプリの存在を、アップル自らがうっかりリークした可能性があるとの一報です。

それはApp Storeで公開されているApple Watch用の純正アラームアプリのページに、未発表の睡眠アプリに言及した画面写真が貼られていたということ。各アラームごとにオンオフが切り替えられる画面の中には「SLEEP」の文字があり(現状はWake Up(起床)のみ)「Set your bedtime and wake up in the Sleep app(就寝時間と起床時間を睡眠アプリでセットしましょう」とのテキストもありました。

アップルが手違いで純正睡眠トラッカーの存在を認めた可能性が高いと思われますが、実現の上でネックとなるのはApple Watchのバッテリー持続時間です。米Bloombergも睡眠トラッカー開発の情報を得たとしながらも、そのリリース時期は2020年後半になると予測。その理由も「バッテリー持続時間を改善する必要」でした。

最新のApple Watch Series 5は常時点灯を実現しつつ前モデルとバッテリー持続時間は変わらないと公称されていましたが、実際には「短くなった」とのユーザー報告が相次いでいます。一日を終えた後にフトン(ベッド)に入り、起きてみればApple Watchのバッテリーが残り数%ーーといった事態の解消を望みたいところです。

Apple MusicとApple TV+をセットにした「スーパーバンドル」、大手音楽会社と交渉中のうわさ



Chesnot/Getty Images

アップルが近年、矢継ぎ早に打ち出している多彩なサービス事情。その成長戦略のひとつとして、同社は音楽ストリーミングのApple Musicと動画サービスApple TV+をセットにした「スーパーバンドル」を関係各社と協議中とのこと。しかし、それに対して大手音楽会社が懸念を示しているとの噂です。

スーパーバンドルの価格設定はまだ提示されていませんが、その段階から一部の音楽会社はアップルとの関係に慎重になっているもようです。なにしろアップルといえば、10年前にiTunesで1曲99セントでの楽曲販売を各レーベルに了承させた手強い交渉相手だから、というわけです。

iPhoneやiPadなどの巨大なインストールベースを持つアップルとの提携はとても魅力的です。とはいえ、定期的にユーザーから支払いがあるサブスクリプションといえどもアップルおよび参加各社の間で利益の分配があり、どの会社も等しく潤うわけではありません。

そうした利害調整の難しさは、ニュース・雑誌読み放題サービスApple News+でも一部出版社から不満の声が上がっていた件でも窺えました。様々な関係者やユーザーともに、Win-Winとなる落としどころが望まれそうです。

アップルARメガネ、2020年前半に発売? 本年末から量産開始とのアナリスト予測



もう数年越しに噂されているアップル純正ARヘッドセット、俗にいうアップルARメガネ。それが2020年第2四半期(4月〜6月)発売に向けて、この年末から量産に入るとの予測が伝えられています。

アップル未発表製品の予測でお馴染みアナリストMing-Chi Kuo氏は、同社がサードパーティブランドと協力して2020年に初のARヘッドマウント製品を発売するとの最新レポートを発表。Kuo氏は前にも「遅くとも2020年の第2四半期には量産に入る」と述べていましたが、新たな予測では時期を前倒しとしています

ティム・クックCEOはAR技術に積極的なことで知られており、「ポケモンGO」の快進撃を称賛する場にて、ARは大きなビジネスチャンスであり消費者にとっても素晴らしい機会だと強調していました。開発プロジェクトの一時中止など穏やかならぬ噂も数々ありましたが、ようやくクック氏の夢が実現するのかもしれません。

3Dカメラ搭載iPad Proはやはり来年初め登場? iPhone SE2(仮)も発売と有力アナリスト予測



この10月に発表との予測もあった次期iPad Proですが、2020年第1四半期(1〜3月)に登場との新たなうわさです。今回もアップル情報に定評あるアナリストMing-Chi Kuo氏のレポートが出所ですが、ToF方式の背面3Dカメラ搭載というiPad初の要素が加わるとのことです。

ToFとはTime of Flightの略語。対象物に投射された光が反射されて戻ってくるまでの時間から立体的に空間や動きを捉える技術であり、今後スマートフォンの3Dカメラに採用されるかもしれないと見られているもの。少なくともソニーはそうしたニーズを織り込んで、ToF式の3Dセンサー量産を開始すると報じられていました。

さらにKuo氏は新型16インチMacBook Pro(今年10月発表と予測)に続いて、2020年第2四半期(4〜6月)にそれとは別に新型MacBookモデルが登場すると予測。いずれもアップルやユーザーを悩ませてきたバタフライ式キーボードに代えて新シザー式キーボードが搭載されると示唆されています。

それに加えてKuo氏は、2020年初頭のiPhone SE2発売を確信していることも改めて強調しています。新型iPad Proと同時期に発表とすれば、ハイエンドユーザーから廉価な買い換えモデルを求めるユーザーまで幅広い層に訴求が見込めそうです。

iPadアプリ移植を楽にするMac Catalyst、「いくつかの問題がある」と著名開発者からの声



Apple

macOS CatalinaにiPad用の豊富なアプリを導入できる手段として、大きな注目を集めているMac Catalyst。さっそくMac用Twitterアプリの再登場という成果が現れていますが、アップルが言うほどには作業は簡単ではないとの開発現場の声が届けられています。

たとえば電卓アプリをそのまま移植すれば「大きなMac画面に小さなiPadアプリが浮かぶ」用に見えたり、3Dゲーム開発用のフレームワークを使うCatalystのアプリは古いMacでは処理が重かったり、一部アプリではビデオの再生中にマウスカーソルを非表示にできなかったりと、MacとiPadの「デスクトップとタブレットの違い」を埋めることに苦労しているようです。

かたや消費者サイドとしては、iPhoneやiPadで一度買ったアプリに対して、Mac版では再び課金される「二重払い」の問題も指摘されています。非Catalystアプリでは珍しくないことですが、「iPadと同じアプリ」が強調されるCatalystでは心理的な抵抗も小さくなさそうです。

とはいえ、複数ウィンドウやトラックパッドが使いやすいMacにiPad出自のアプリが来ることは、多くのユーザーに歓迎されるはず。すでに看板タイトルだったゲーム「Asphalt 9」が発売延期とされていますが、Macアプリの新たな出発点として気長に見守りたいところです。

アップル、2022年のiPhone搭載めざして5Gモデム開発中のうわさ



ASSOCIATED PRESS

今年のiPhone最新モデルでは5G対応を見送ったアップルですが、2022年モデルに投入すべく5Gモデムチップ開発を急いでいるとの噂です。

同社はインテルからクアルコムからエンジニアを募集したことに加えて、インテルのスマートフォン向けモデム事業の"大半"も買収済み。すでに数年前から社内でモデムチップ開発チームが作業を進めているとも報じられており、ゼロからのスタートというわけではありません。

しかしながら、アップルは内製のモデムチップを実際に製造した前例がありません。もしも社内開発が早めに終わったとしても、その後に様々なキャリアでの接続テストや世界各国での認証テストが待ち受けています。そうした諸々を考慮すると、「世界中に莫大な台数が出荷されるiPhoneに搭載できる5Gモデムを、2年以内に投入する」スケジュールはかなり厳しそうです。

アップルは4月にクアルコムと和解、その際に6年間の半導体供給を含む契約を締結しており、当面は自社製モデムチップ開発を無理に急ぐ必要はないはず。おりしもiPhone 11 Proシリーズに回線切れが頻発する報告も多数ありましたが、ユーザーからは安定動作の最優先が望まれそうです。