たこ焼の元祖ともいわれるラジオ焼(ラヂオ焼/ラジヲ焼とも)。たこ焼同様、小麦粉ベースの生地にタコの代わりにスジコン(牛スジ肉と蒟蒻を炊いたもの)を具にして丸く焼き上げた、粉もん料理のひとつ。子どものおやつとして明治〜大正時代に流行していました。

その名の由来は諸説ありますが、一説には、たこ焼が生まれた文明開化真っ只中の大正時代、当時流行の最先端のひとつであったラジオを取り入れ、“ラジオ焼”というハイカラなネーミングをつけたとされています。

ラジオ焼が食べられる『会津屋』

出典: icoico

大阪玉出に本店を構える『会津屋』。昭和8年に小さな屋台からスタートし、約86年もの歴史ある老舗です。地元民にも観光客にも愛され続け、現在では大阪市内を中心に全国に9店舗展開しています。

今回ご紹介する『ナンバ店』は、各なんば駅から直結する『なんなんタウン』に入る好立地。テイクアウトはもちろん、イートインも可能です。

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各種揃うたこ焼類は作り置きなし、オーダー後に焼き上げられ、できたて熱々をいただけます。

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三種盛650円。元祖たこ焼・ねぎ入りたこ焼・元祖ラヂオ焼がそれぞれ4個ずつ入り、アレもコレも食べたい人にぴったりです。

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お出汁がきいた生地がベースなので、ソースをかけずにまずはそのまま食べるのが会津屋スタイルです。

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少し長めの爪楊枝で刺しパクッと頬張ると、外はサクッ中はトロッっとした絶妙な食感にお出汁がしっかりきいていて、お醤油の焦げた香ばしい風味も広がります。

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そしてラヂオ焼にはスジコン入り。トロトロに煮込まれた牛すじとこんにゃくのプリプリ感も楽しく、すじの旨味もたっぷり。何もかけずに楽しむスタイルに納得。重なる旨味は、ソースをかけて食べるたこ焼より一層“和”を感じることができます。一味をかけてもおいしいですよ。

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たこ焼も同じく、まずはそのままで。後にソースをかけて楽しんでください。

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ノーマルの元祖たこ焼とねぎ入りにはプリップリのタコ。サクットロップリッの見事なバランスです。

一般的なたこ焼と比べ若干小さめのひとくちサイズなので、おつまみ感覚でパクパク食べられますよ。

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たこ焼類と合わせて食べたいのが、『酢ダコ(小皿)』(500円)。新鮮なタコを使用しているからこそ味わえる一品。プリップリコリッコリの歯ごたえに、噛むほどに溢れる旨味と、酢醤油のあっさり感はついつい手が出る美味しさ。たこ焼を待つ間に、熱々のたこ焼の合間にもどうぞ。

たこ焼にも酢ダコにもぴったりなビール、ここ『ナンバ店』では箕面ビールも楽しめます。

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たこ焼発祥・元祖のお店として『ミシュランガイド』にも掲載され、大阪府が選出する『大阪産(もん)』の名品認証、『ミラノ万博』での出店、『大阪G20』への出品などなど、日本を飛び出し世界にも名を馳せる『会津屋』のたこ焼。ぜひ一度といわず、二度三度ご賞味あれ。

なお、お会計時に発行されるスタンプカードは、全店舗で利用可能なので、忘れずにもらってくださいね!

【店舗情報】
会津屋ナンバ店
●LOCATION
大阪市中央区難波5-4-1ナンバ地下街なんなんタウンB1
●TEL
06-6649-7708
●営業時間
10:00〜22:00
●定休日
奇数月第3木曜日(不定休)

文・写真/tomikaai

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