「高いところは苦手じゃないですよ」

屋上での撮影中、そう微笑んで、山口真帆はふわりとスカートを翻す。その透明感は、今にも空に溶けてしまいそうなほど――。

2015年にアイドルとして芸能界デビューを飾り、グループの一員として活動。今年5月には事務所を新たに、女優としての第一歩を踏み出した。

24歳の誕生日である9月17日に発売された初の写真集『present』は、まさにその決意が込められた1冊。「今の自分がいられるのはファンの方たちのおかげ」と語る彼女の“今”を映した、ファンへの“贈り物”だ。

女優業を始動させるにあたり、山口は活動の拠点を本格的に東京へ移した。大都会の空の下で、彼女は何を思うのか――。

撮影/曽我美芽 取材・文/渡邉千智 制作/iD inc.

今は演技レッスンの日々。難しいからこそやりがいがある

5月から芸能事務所「研音」に所属されています。
悔しいこともイヤなこともたくさんありましたが、そんな私を支えてくださったのが事務所の方でした。私はモヤモヤが溜まってくると、すべてを投げ出したくなってしまうというか、自暴自棄になってしまうときもあって…。そういうときもサポートしてくださいました。

「これからの活動の中で、一生懸命に取り組む山口真帆の姿が、支えてくださった方々への恩返しにつながるんじゃないか」と前向きな言葉をいただいて、自然と自分の気持ちを変えていくことができたし、ファンの方のためにも、自分がここで負けてしまわないためにも、その言葉を糧に自分を奮い立たせています。
そして、選んだのは女優の道です。
お芝居って、自分以外の誰かになれるし、いろんな人の感情を動かすこともできる。そういう意味では、私が今いちばんやりたい仕事だと思ったんです。
今はお芝居のレッスンをたくさん受けられているとのことですが、いかがですか?
楽しいです。お芝居は今までやったことがないので、もちろんできないこともたくさんあります。でも、できないことをできるようにするのは、難しいからこそやりがいがあります。

レッスンの先生がいろんなアドバイスをしてくれるので、すべてメモして、それを次のレッスンまでに復習して…という感じでレッスンに臨んでいます。

あと、映画やドラマを見て、「こういうとき、ほかの俳優さんはどういうふうに演じているのかな」と研究することもあります。
「こんな女優になる!」など、目標はありますか?
大きな目標を掲げてそれに向かっていく方もたくさんいると思うんですけど、私は今の自分ができる範囲で、足りないことをコツコツと消化していくタイプ。自分のダメなところばかり目についてしまうので、欠点を直していこう、という気持ちでやっています。

毎日、1日を振り返って家で反省をするんです。「こう言えばよかったな」とか「こうすることもできたんじゃないか」って。以前は自分の欠点を日記に書き出していたのですが、文字にするとダイレクトにきちゃうこともあって、今は頭の中で整理して「明日からはこうしよう」と考えるようになりました。
なるほど。普段からドラマや映画はよく見られるのですか?
お芝居のレッスンを始めてから、より見るようになりました。最近は、撮りためていたドラマ『ボイス 110緊急指令室』を一気に見ました。サスペンスなので少し怖い要素もあるじゃないですか。だからお風呂に入れなくなったりもして(笑)。
怖い要素がある作品はあまり見ない?
いえ、小学生の頃からミステリー小説が好きだったので、ラストがどうなるかわからない作品も好きなんですけど、怖い部分をひとりで見るのは苦手で。

怖いシーンが来そうになると、「もう見られない!」となっちゃうのでいったんそこで止めておいて、友達を呼んだときなどに、また最初から一緒に見てもらいます(笑)。

急行に乗ってしまって…都会の電車にはまだ慣れない

事務所への所属を機に上京されました。東京での暮らしには慣れましたか?
全然慣れなくて、おとといも電車を間違えてしまいました(笑)。たとえば、「新宿駅」と「新宿三丁目駅」など、“丁目”がつくだけで駅が違うのがよくわかっていなくて難しいなと思うところです。

あとは、急行に乗ってしまって、降りようと思っていた駅を通り過ぎてしまったことも。安易に急行には乗れないな…と感じました(笑)。ただ、難しいけれどすごく便利ですよね。
上京したら行きたいと思っていた場所などには行けましたか?
ん〜…。まず何があるのかを知らないので、友達と遊びたいと思ってもどこに行こうか…と考えてしまうんです。

写真集の撮影先のハワイで食べたフォーがおいしかったので、フォーを食べに行きたいんですけど、検索しても「どこがいいんだろう?」って。まず、見つけてもそこに辿りつけないとも思うんですけど(笑)。

だから、歩いていて「いいな」と思ったところに入ってごはんを食べることが多いですね。
お家で自炊をすることは?
あまり作らないです。友達とごはんを食べるのは好きなんですけど、家でひとりで食べることにはあまり関心が持てなくて…(苦笑)。月に1回、スーパーに行って1ヶ月分の食料をいっぱい買い込むので、家にいるときは、そこから少しずつ食べています。
ちなみに、今ハマっていることは?
筋トレ! 写真集のためにジムに通い始めたのですが、撮影が終わってからはサボりがちで…。そのせいで少し太ったのでちょっと絞らないと、と思っているんです。テレビを見ているときも足を上げたり、“ながら”運動を大切にしています。疲れるけれど、甘んじる自分はイヤなので!

前向きに頑張っている、今の私を見てほしかった

9月17日のお誕生日には、先ほどもお話に出た1st写真集『present』が発売されました。写真集を出したいというのは山口さんからのご提案だったとか。
はい。多くの人が私にいろんなイメージを持っているかと思いますが、新しい道を歩んでいこうと決心した“今”の私の姿を見てほしかったんです。写真集はそれをわかりやすいかたちで表現できるのではないかと感じていました。
ハワイでの撮影はどうでしたか?
今まで行ったことがなくて、一度は行ってみたいと思っていた場所だったんです。すごく素敵なところで、また行きたいなと思いました。
どんなところが素敵だなと感じましたか?
湿度が低くて過ごしやすかったのがとてもよかったです。暑いイメージがあったのですが、東京よりも暑くないしベタベタしないから快適で。それに、観光客が多いからか、みなさんマイペースで、時間に追われていない雰囲気なんですよね。穏やかに時間が過ぎていくような感じで素敵だなと思いました。
山口さんから「ここで撮影したい」と要望を出されたりは?
それはなかったです。スタッフのみなさんがハワイに何度も行ったことがあって、詳しい方だったのでお任せしました。

ただ、私には太陽の下にいるような“ザ・ハワイ”というイメージはないと思ったので、ハワイらしい写真ではなく、一見「ハワイなの?」と感じてもらえるような場所で撮影したいというのはありました。
とくに印象に残っている写真はありますか?
プールに入っている写真があるのですが、じつは私は泳げなくて…。いや、昔は泳げたんです。でもそういう機会がなかったので、泳げなくなっていて(苦笑)。

だから「浮かんでください」と言われても、どんどん沈んじゃって…(笑)。しかも早朝だったのと小雨が降っていたのとで、とても寒くて。泳げないし、浮かべないし、寒いし、すごく苦戦しました(笑)。
お写真を拝見しましたが、そのように苦戦されたとは思いませんでした。
写真集に使用したカットも、厳密に言えば浮かんですらいないんですが、浮かんでいるように見えるところを撮ってもらいました(笑)。
撮影以外でハワイを満喫する時間はありましたか?
ハワイに到着して2日目から撮影するスケジュールだったので、1日目はオススメのマッサージに連れていってもらったり、スタッフのみなさんと食事をして親睦を深めたり、少しゆっくりさせていただきました。

いろんな場所に連れていっていただきましたが、どこも料理はおいしかったです。それこそフォーは本当においしくて!

自分を応援してくれることは、奇跡だと思う

表紙のお写真は、前髪をアップにされています。Twitterでも「デコ出し…新しい! そして恥ずかしい…」とコメントされていました。
デコ出しがあんまり好きじゃないんです。似合っているかどうかも不安だし…。だから最初にこの写真を表紙にする話になったとき、「イヤだ」と言ったんです(笑)。

でも、スタッフのみなさんがすごくいいと言ってくださったのと、今までは前髪がちゃんとあって…という感じだったこともあって、新しい自分を表現するにはとてもいいカットなんじゃないかと思いました。
山口さんのいちばんのお気に入りは、アクリルスタンドにもなっているお写真だとか。
キレイに撮っていただいたのはもちろん、ピンクのお花が咲いた木々がすごく素敵で。ハワイの植物園だったのですが、撮影前にぐるっと周ったとき、一瞬で「ここ好き!」ってなったんです。

このときの衣装は、じつは着る予定のなかったものなんです。裸にジーンズみたいな感じで、最初は「え!? 中に着なくても大丈夫ですか!?」とも思いました(笑)。事前にフィッティングはしたのですが、当日の状況で予定になかった衣装を着ることは多かったかもしれません。

表紙と最初のページの写真の衣装もそうですね。撮影初日の最初に撮ったシチュエーションが、そのまま表紙のカットになりました。
衣装に関して、山口さんから伝えたことはありますか?
美しく、オシャレにしたいとお話しました。あとは水着よりもランジェリーがいいな…くらい。

プライベートで水着を着たことがなくて、ランジェリーなら普段から身に着けているものだし、抵抗も少ないかなと。オシャレなランジェリーも多くてとても可愛かったです。
ファンのみなさんに、「写真集ではどんなカットが見たいですか?」とも聞かれていましたね。
ファンの方と自分が考える方向性を同じようなものにしたいと思っていたのと、純粋にファンの方はどういう私を見たいのかな、と感じて聞いてみました。

でも、この質問をしたときはまさにハワイにいて、ファンの方からも「もう撮り終わっているんでしょ(笑)」みたいなコメントもいただきました(笑)。でも、「笑顔」という意見が多かったので、笑顔のカットをたくさん撮って写真集にも入れています。
そして、ラストのページには、手書きのメッセージが寄せられています。
自分の言葉を自分の手で書いたほうが、読者のみなさんに響くんじゃないかと思ったんです。ライターさんにアドバイスをいただきながら、ファンの方への思いを込めてメッセージを書きました。
改めて、山口さんにとってファンの方々はどんな存在ですか?
今の自分がいられるのはファンの方たちのおかげだし、みなさんがいてくれたからこそ。いろんな人がいる中で自分のことを応援してくれることを奇跡だと思うし、むしろ自分では「何で私のことを応援してくれるんだろう」と思うくらいなんです。

それでも、応援してくれることはありがたいことだし、うれしいこと。みなさんの思いに応えられるようなお仕事をこれからもしていきたいし、誰かに勇気や元気を与えられる存在になれたらいいなと思っています。
山口真帆(やまぐち・まほ)
1995年9月17日生まれ。青森県出身。2015年にアイドルグループのメンバーとして芸能界デビュー。グループ活動を経て、2019年5月末に事務所を移籍。12月18日には、初のファンクラブイベントを開催する。

書籍情報

山口真帆 1st写真集『present』
発売日:2019年9月17日(火)
価格:2,200円(税抜)

サイン入りポラプレゼント

今回インタビューをさせていただいた、山口真帆さんのサイン入りポラを抽選で1名様にプレゼント。ご希望の方は、下記の項目をご確認いただいたうえ、奮ってご応募ください。

応募方法
ライブドアニュースのTwitterアカウント(@livedoornews)をフォロー&以下のツイートをRT
受付期間
2019年10月7日(月)12:00〜10月13日(日)12:00
当選者確定フロー
  • 当選者発表日/10月15日(火)
  • 当選者発表方法/応募受付終了後、厳正なる抽選を行い、個人情報の安全な受け渡しのため、運営スタッフから個別にご連絡をさせていただく形で発表とさせていただきます。
  • 当選者発表後の流れ/当選者様にはライブドアニュース運営スタッフから10月15日(火)中に、ダイレクトメッセージでご連絡させていただき10月18日(金)までに当選者様からのお返事が確認できない場合は、当選の権利を無効とさせていただきます。
キャンペーン規約
  • 複数回応募されても当選確率は上がりません。
  • 賞品発送先は日本国内のみです。
  • 応募にかかる通信料・通話料などはお客様のご負担となります。
  • 応募内容、方法に虚偽の記載がある場合や、当方が不正と判断した場合、応募資格を取り消します。
  • 当選結果に関してのお問い合わせにはお答えすることができません。
  • 賞品の指定はできません。
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