間もなく大型連休を迎えようとしている中国は、建国記念日である10月1日の国慶節から、7日間連続の休暇となる。そんな彼らの旅行先調査に関する記事を、中国メディアの網易新聞が掲載した。

 中国大手旅行サイトCtripによると、今年の国慶節には8億人を越える中国人が国内外に旅行することが予測されており、まさに中国国民の大移動が始まろうとしている。ほとんどの旅行予定者が海外観光ビザの申請を済ませ、9月中旬時点の申請数から見る渡航人気先は日本、シンガポール、韓国、タイ、マレーシアの順であることが判った。上位10国にはアメリカ、オーストラリア、イギリスも含まれるが、やはり近場のアジア圏が圧倒的に多いようだ。

 そして、海外観光ビザ申請数における25%、すなわち今回の休暇で海外旅行に行く中国人の4人に1人が、日本に行く予定である。その多数が上海や北京、広州など都会からの旅行者だが、二・三級都市からの旅行者の増加率が年々高まっている。

 このように日本旅行の人気が年々高まるなか、記事を読んだ中国人ネットユーザーからは意外な面も見られた。「前に日本に行った際、電車内で通話している人がいた。大きな声の中国語だったので、なんだか恥ずかしくなった」というコメントや、「国慶節の日本旅行が人気であるニュースを見て、日本への長期出張を取りやめた。同国の人が日本のレストランにて大声で騒ぐ姿を見たくないのだ」と発言する人もいる。

 中国の地方都市からの日本旅行者がまだまだ増えることで、至る所で大声での会話や、公共の場を汚してしまう「中国的文化」は続きそうだ。しかし、近年では上海など都市部の特に若者においては、日本のマナーなど理解している人も多い。記事コメントのように「日本的」に感じる人がいるようになったことで、中国の新たな時代が始まるのかもしれない。(編集担当:三宅真衣)(イメージ写真提供:123RF)