docomo、au、SoftBankが「8割割れ」の衝撃…

「格安スマホ」「格安SIM」という言葉がずいぶん見慣れたものとなってきました。

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家電量販店ではdocomo、au、SoftBankの3大キャリアのショップと並んで格安スマホのブースがあります。ショッピングモールにも格安スマホのスペースがあり、当日機種変更(MNP)も可能と案内がされています。

実際、MVNO、つまり3大キャリアの通信網を活用した格安通信事業者のシェアは近年上昇傾向にあります。

MMD研究所の「2019年3月格安SIMサービスの利用動向調査」によれば、docomo、au、SoftBankの3大キャリアのユーザーが79.1%となっています。1年前の調査と比較し3.5%下がり、8割を切った格好です。

3大キャリア以外のシェアについてはY!mobileが5.2%、その他のMVNOが12.3%となっています(ちなみに残りの3.4%は「持っていない」だとか!)。

代表的な格安SIMサービス業者をあげてみても「楽天モバイル」「mineo」「UQ mobile」「OCNモバイルONE」「IIJmio」「BIGLOBEモバイル」「イオンモバイル」「LINEモバイル」などですが、激しい競争を続けています。

格安スマホの最大のメリットはその名の通り「格安」であることです。

10月から大きく変わる!

mineoの料金プランで、dプラン(docomo回線を使用)で、通信も通話が可能な6GBまでの利用プランが月2280円となっています。3大キャリアと比べると相当安いことが分かると思います。

大手キャリアについて解約ペナルティが10月以降引き下げられ、料金プランの見直しが始まりますが、私は今は格安スマホに乗り換えてもいいよいタイミングだと考えています。今日はその理由を3つ紹介しましょう。

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理由1:2年縛りを過ぎても端末はまだまだ使えるようになったし、速度も心配ないレベル

第1の理由は「端末の寿命が延びた」ということです。かつてスマホのスペック競争は激しく、端末は2年で激重の状態になったものです。

iPhoneの初期の頃でいえば、3GSから4、4から4sという「毎年」の買い換えでさえアリと思えるくらい高機能化が進みました。

ところが今、iPhone11が発売されたというのにとiPhone7やiPhone8が今も現役で販売されていますし、使っていてもまったく支障がないほどです。

Androidスマホも同様で、大幅なバージョンアップを小刻みに繰り返していた時期は終わりました。3年前のスマホを今使っていてもほとんど遜色はありません。

つまり「2年しばり」や「2年間適用される月々割」のような考え方は今のスペックにまったくそぐわなくなっています。

結果として24カ月を経過したら割高な料金プランになるが、かといって機種変更するほどでもないし……という状態が生まれてしまっています。

「格安」なうえ「選択自由」

理由2:最先端の端末が不要ならSIMフリースマホのほうが選択肢が増えるようになった

格安スマホ時代になって便利になったのは、購入の選択肢が増えたことです。特に海外のAndroidスマホについてはSIMフリーのスマホが多く出回っています。またそれらのほとんどは格安スマホ業者を通じて販売されています。

この件で象徴的なのはGoogle Pixel3aでしょう。

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Pixel3の価格設定が高すぎたことを踏まえ、Googleがほぼ同機能を格安で提供してきた機種なのですが、Pixel3を販売済みの大手キャリアは併売に苦慮することとなりました。3aを取り扱わないとしたら、ユーザーにとっては不利な環境です。

ところが、GoogleのサイトにアクセスすればSIMフリーのPixel3aが購入できるようになっています。格安スマホに乗り換えた人はその格安料金プランを維持しつつ、スマホを自由に乗り換える自由を手にすることになります。

最先端のハイスペックスマホであれば3大キャリアが優先的に提供される局面はまだしばらく続きそうですが、あなたがミドルレンジのスマホで十分足りると思えるなら、格安スマホ、格安SIMのサービスを使うことでたくさんの選択肢を得られます。

富士通やシャープが提供する格安スマホでは、モバイルSuica対応機種もあり、電子マネーが使えない不便さもなくなっているのです。

究極のシンプルさ

理由3:プランが簡単で昔からの客にも同じ条件が適用される

最後の理由は「わかりやすさ」です。

docomo、au、SoftBankの契約をしたことがある人はプランが複雑すぎる、と感じているはずです。特に「新規募集が終わった現在のプランを引き延ばして利用する」「新プランに切り替える」という比較だけでもややこしいところです。

こうしたプランの複雑さは2年縛りの弊害でもあるようです。解約金が値下がりといっても、「2年縛りあり」「2年縛りなし」のプランが併存していたりします。もちろん縛りありのほうが毎月の料金が安くなります。

結局、3大キャリアについては販売担当者の説明が最善なのだと信じるしかなくなりますが、担当者でさえ複雑すぎてしばしば説明を間違えてしまうほどです。

格安スマホのいいところに、格安SIMのプランはシンプルである、ということがあります。複雑な体系はありませんし、おもしろいことにギガが増えたとき(料金同一で月8ギガ→10ギガのように増えたときなど)、既存のお客さんがみんな一律に10ギガになったりします。後から契約した人と昔から契約していた人のあいだに差がなかったりするのはおもしろいところです。

またプランも数パターンしかなかったりするので悩むこともほとんどありません。格安SIM業者Aと格安SIM業者Bはどちらがいいか、という単純な比較がすぐできます。

中途解約のペナルティも2年しばりも設定されていないことがほとんどなので、乗り換えも気楽に行えるのもメリットです。

月2万円が「浮く」

さて、私が格安スマホへの切り替えをアドバイスしたいのは、それが「生活水準のグレードダウン感覚は薄く、生活コストの大幅ダウンにつながる」という効果があるからです。

普通の生活者にとって、格安スマホへの切り替えはサービス的にあまり不満を感じずにすみます。速度も激遅ということはないでしょうし、今まで使っていたアプリのほとんどはそのまま問題なく使えます。

一方で、毎月8000円の支払いが、3000円にダウンしたとすれば月5000円、年60000円の生活コストダウンが実現します。

家族4人が揃って家電量販店やショッピングモールに出かけ、サービス切り替えをしたら月20000円、年12万円のダウンすら実現可能性があるほどです。

2年しばりの解約ペナルティが下がるタイミングをねらわなくても、実はその元は取れるくらいのお得さです。家族の誰かが2年しばりの満期が来たら、家電量販店で切り替えの相談をしてみることをオススメします。

そして、その通信費が引き下げられた差分をぜひ、あなたの老後に振り向けてみてほしいと思います。

あなたが「老後に2000万円」問題のおかげで老後にお金を貯めなくちゃと思ったとしても、その軍資金確保が一番難しい問題でした。しかし格安スマホへの切り替えをすれば、その資金確保が実現します。

仮に月20000円を、40歳から60歳まで積み立てたとすれば元本ベースで480万円の老後資金が貯まることになります。年3%の運用益を確保することができるとそのお金は657万円までふくらみます。

スマホを使う感覚は特に不満もなく、600万円以上貯まるとすればそう悪い話ではないはずです。

この額を退職金に上乗せすればこれで2000万円問題は解消できるかもしれません。老後に2000万円問題解決の切り札はもしかすると「格安スマホへ乗り換え」かもしれないのです。