毎年恒例となった「日本おもちゃ大賞」の授賞式が今年も開催されました。

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日本のみならず、世界中の人々に向けて玩具のすばらしさを伝えるために創設されたこの賞。

市場に出て間もない商品やこれから市場に出ようとしている商品を中心に、今年は47社、334商品もの応募の中から、栄えある大賞が選出されました。

今回審査されたのは、主に男の子向けの優れた玩具が対象の「ボーイズ・トイ部門」、主に女の子向けの優れた玩具が対象の「ガールズ・トイ部門」、子どもの知育・教育に特に貢献する玩具が対象の「エデュケーショナル・トイ部門」、障害がある子どももそうでない子どもも「共に遊ぶ」ことができるための、様々な配慮が施された玩具が対象の「共遊玩具部門」、世代や性別を問わず楽しめる娯楽性の高い玩具が対象の「コミュニケーション・トイ部門」、大人が楽しめる玩具が対象の「ハイターゲット・トイ部門」、素材や技術的に優れたもの、新規性のある玩具が対象の「イノベイティブ・トイ部門」という全7部門。

さらには、2018年度に販売実績が最も優れた商品に贈られる「前年度ヒット・セールス賞」、長い期間に渡り玩具業界に貢献し続けている商品に贈られる「特別賞」も発表されました。

それでは、各賞に選ばれた商品をご紹介していきます。

ボーイズ・トイ部門

騎士竜シリーズ01&02&03 竜装合体 DXキシリュウオースリーナイツセット(株式会社バンダイ)

26商品の応募の中から大賞に選ばれたのは、株式会社バンダイの「騎士竜シリーズ01&02&03 竜装合体 DXキシリュウオースリーナイツセット」。

テレビ朝日系列で放送中の『竜戦隊リュウソウジャー』に登場する、キシリュウオーを完全再現したこの商品。

付属のアイテムと全身に搭載されている新開発の「竜装ジョイント」で、子どもたちの発想に任せた自由な合体遊びが可能です。

授賞式では、「これまでにはなかった新たな“ロボブロック合体遊び”を子どもたちに体験してほしい」と担当者は話していました。

ガールズ・トイ部門

MixWatch(ミックスウォッチ・株式会社メガハウス)

41商品の応募の中からこちらの大賞に選ばれたのは、株式会社メガハウスの「MixWatch(ミックスウォッチ)」です。

文字盤やフレーム、ベルトパーツを組み合わせて自分だけのオリジナル腕時計を作ることができるガールズホビー。

好きな長さにしたり、デコパーツをつけたりアレンジはなんと100万通り以上!

腕時計としてだけではなく、組み合わせ次第ではかわいいブレスレットにも。

開発のきっかけは「実用品として使えるおもちゃを作りたかったから」だそうで、秒針つきのアナログ時計は、日本製のムーブメントで本格的。

子どもたちが時間感覚を身につける第一歩としてもぴったりですね。

エデュケーショナル・トイ部門

テレビにうつって!リズムでえいご♪ ワンダフルチャンネル(株式会社セガトイズ)

87商品の応募の中から大賞に選ばれたのは、株式会社セガトイズの「テレビにうつって!リズムでえいご♪ ワンダフルチャンネル」。

ママでもあるタレントの関根麻里さんとの共同で開発されたこの商品は、イヌ型のカメラをテレビに接続すると、自分がテレビのなかに登場し、顔認証やAR機能を使って全身で動きながら、ゲームを通して英語が学べるというもの。

担当者によると、「子どもたちはもちろん、これから小学校でも必修化となる子どもの英語教育に悩むご両親に届いてほしい」とのことで、はじめて英語に触れるきっかけとしてもよいでのはないでしょうか。

共遊玩具部門

ねぇアンパンマン!はじめてのおしゃべりDX(株式会社アガツマ)

26商品の応募の中から共遊玩具部門の大賞に選ばれたのは、株式会社アガツマの「ねぇアンパンマン!はじめてのおしゃべりDX」です。

約40センチの大きさのアンパンマンのぬいぐるみは、手や足にタッチしたり、呼びかけたりするとおしゃべりをしてくれます。

「なかよしタッチモード」と「アンパンマンとおしゃべりモード」の2つのモードがあり、子どもの成長に合わせて多くの言葉を学びながら、長く遊ぶことが可能。

音声認識をよりよくするために、多くのモニター調査を行なったというだけあり、とても反応がよく優れているという点も受賞のポイントとなったようです。

コミュニケーション・トイ部門

だれでも動画クリエイター!HIKAKIN BOX(株式会社バンダイ)

コミュニケーション・トイ部門には56商品の応募がありました。その中から大賞に選ばれたのは、株式会社バンダイの「だれでも動画クリエイター!HIKAKIN BOX」です。

最近では、子どもたちのなりたい職業ランキングでも上位に入る動画クリエイター。そんな子どもたちの憧れを体験できる玩具が開発されました。

監修は大人気動画クリエイターのHIKAKINさんが担当しており、各ボタンに収録されているBGMや効果音を使用しながらHIKAKINさんになったような気分で撮影を楽しみことができます。

担当者は、「子どもが動画クリエイターになりきっているところを撮影し、SNSに投稿していただきユーザー間同士でも楽しんでほしい」と話していた通り、さまざまな広がりが期待されます。

ハイターゲット・トイ部門

昭和スマアトテレビジョン (株式会社タカラトミーアーツ)

50商品の応募の中から大賞に選ばれたのは、株式会社タカラトミーアーツの「昭和スマアトテレビジョン」。

自分のスマートフォンに専用のアプリをダウンロードし、動画サイトなどのURLを登録。

そのスマートフォンをこの玩具にセットすると、テレビ画面部分に昭和風のレトロな画質で動画が再生されます。

また、まれに画面が乱れることがあるのですが、そんな時はテレビの天面を叩くことで収まるという懐かしの体験もできちゃいます。

発売から数ヶ月たち、担当者のもとへ昭和のテレビの思い出やエピソードがたくさん届いているそう。みなさんも令和という新たな時代に、昭和を振り返ってみては?

イノベイティブ・トイ部門

夢ペット ねこ産んじゃった!/いぬ産んじゃった!/うさぎ産んじゃった!(株式会社セガトイズ)

48商品の応募があったイノベイティブ・トイ部門の大賞に選ばれたのは、株式会社セガトイズの「夢ペット ねこ産んじゃった!/いぬ産んじゃった!/うさぎ産んじゃった!」です。

担当者の娘さんの「赤ちゃんはどうやってうまれてくるの?」という言葉をきっかけに開発されたというこちらの玩具。

ペットのお産を応援するというコンセプトのもと、背中を撫でてあげるなどかわいがっていると、だんだんと様子が変化しやがて子ねこ(子いぬ、子うさぎ)がうまれるというもの。

子の色や数もサプライズのため、ワクワク感もあります。

前年度ヒット・セールス賞

WHO are YOU?(株式会社セガトイズ)

L.O.L サプライズ!シリーズ27サプライズ!(株式会社タカラトミー)

DXジクウドライバー(株式会社バンダイ)

前年度ヒット・セールス賞に輝いたのは上記の3商品。

株式会社セガトイズの「WHO are YOU?」は、目のついた毛玉状のものを水で洗うとかわいいぬいぐるみに変身するというサプライズトイ。

全世界で340万個も売れているという大人気商品です。

今年2月には、パステルカラーを使用した新シリーズの販売も始まっており、まだまだ人気は続いていきそうですね。

株式会社タカラトミーの「L.O.L サプライズ!シリーズ27サプライズ!」も、開封するごとに少しずつキャラクターが明らかになってくるという新感覚のパッケージを使用した商品です。

キュートな「フォトジェニックドール」には、それぞれ個性的なコスチュームやアクセサリーが付属しており、複数で組み合わせを変えて楽しむのもおすすめ。

子どもだけではなく、思わず大人も集めたくなっていく一品です。

続いて、株式会社バンダイの「DXジクウドライバー」は、平成ライダーの最後となるライダーベルト。

これまでのライダーたちの集大成として開発されたそう。バックルは360度回転させることができ、より派手なアクションで変身遊びを楽しむことができます。

特別賞

プラレールシリーズ(株式会社タカラトミー)

たまごっちシリーズ(株式会社バンダイ)

今回特別賞が贈られたのは、2つのシリーズでした。

株式会社タカラトミーの「プラレールシリーズ」は、今年60周年を迎え、日本を代表する鉄道玩具として子どもたちの想像力を育み、またさまざまな工夫や遊び方の提案によって鉄道玩具市場の発展に貢献したことを称え、受賞となりました。

株式会社バンダイの「たまごっちシリーズ」は、平成を代表する玩具として幅広い世代の人気を集め、また日本のみならず世界でも爆発的な人気を誇ることから、この賞が贈られました。

授賞式の最後には、総評として審査委員長の北原照久氏の挨拶がありました。

「審査では順位をつけましたが、どれもとても僅差でした。

どの商品も素晴らしく、企画開発者の方のプレゼンの際はみなさんの思いや情熱を聞き感動いたしました。

これからも日本のおもちゃ業界が発展し、日本や世界の子どもたち、さらには大人たちにも届くように願っています」と語り、これからのおもちゃ業界や新しい玩具の登場が楽しみになる授賞式となりました。