リード主将が語るお辞儀に込められた意味とは

 ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会は21日、プールBの初戦(横浜国際総合競技場)でニュージーランド(オールブラックス)と南アフリカが激突。優勝候補同士の屈指の好カードは、3連覇がかかるオールブラックスが23-13で勝利し、勝ち点4を獲得した。横浜に詰めかけた6万3649人のファンがハイレベルな一戦に酔いしれたが、オールブラックスは試合後にスタンドへ向かってお辞儀。異例の振る舞いの理由を、NO8キーラン・リード主将が明かしている。

 南アフリカに先手を取られながらも底力を発揮。V候補同士のビッグマッチで、オールブラックスはその強さをまざまざと見せつけた。

 試合前にはド迫力のハカで6万超の大観衆を沸かせたオールブラックスだったが、試合後には粋な振る舞いで、ファンの心をまた奪ってみせた。

 勝利の後、スタンドのファンに向けて手を振り、そしてぺこりと頭を下げた。日本流のお辞儀だった。

 このシーンについてリード主将はこう振り返っている。

「できるだけ日本の皆さんと繋がりたい。私たちを愛してくださっていた。今日も素晴らしかった。オールブラックスのジャージを着てくださっていた方もたくさんいた。そういう思いには応えたいと思いました」

 試合前からオールブラックスのユニフォームに身を包んだファンが多数、列をなした。そしてまるで、ホームチームのように、黒い軍団に声援を送った。日本からの愛は確かに届き、胸を打たれたようだ。

 オールブラックスは強さとそして、“和の心”を確かに残した。(THE ANSWER編集部・角野 敬介 / Keisuke Sumino)