中国ではコンビニエンスストアを「便利店」と呼ぶが、中国企業が経営する便利店を「大好き」という中国人は非常に稀だと言えるだろう。日系コンビニは比較的売り物が充実しているが、中国系コンビニはごく基本的な生活用品しか販売されていないからだ。

 中国メディアの捜狐は14日、日本人の生活はコンビニなしでは成り立たないほどだと伝え、日本のコンビニはなぜ日本人に愛され、利用されているのかと問いかける記事を掲載した。

 記事は、日本を仕事で訪れた中国人の見解を紹介している。この中国人が日本の地方都市を訪れた際、乗っていた車が小規模な集落付近で運悪く故障してしまったという。その集落は人口が非常に少なそうに見えたが、集落の人に聞いてみると「何不自由なく生活できている」という回答があり、大きな驚きを感じたそうだ。

 そして、何不自由なく生活できるのはコンビニのおかげであることに気づいたとし、「牛乳や果物、トイレットペーパーから洗剤、さらには郵便や宅配便の手続きからATMでの現金引き出しまで、生活の基本的なニーズがコンビニで解決できていた」と紹介。もはやこの集落においてコンビニは「生活と文化の中心的役割を果たしていた」と論じた。

 続けて、小さな集落に限らず、日本では都市部でも「コンビニは人びとの生活の中心にある」と伝え、日常生活で必要となるあらゆるモノが販売され、あらゆるサービスが提供されている日本のコンビニは中国の「便利店」とはまったく異なる存在であると強調した。

 記事は、日本のコンビニが中国の便利店と違っている点は「こだわり」にあると強調。たとえばコーヒーを売るにしても「挽きたて」にこだわり、スイーツや食品を売るにしても「季節感」にこだわっていると強調。勝敗というものは、こうした「こだわり」が左右するものであるとし、中国企業が経営する便利店が日本のコンビニに敵わないのは「サービスの質はもちろんだが、客のニーズを徹底的に満たすためのこだわりに差があるため」であるとの見方を示した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)