現地時間9月18日、チャンピオンズ・リーグ(CL)のグループステージの第1節が開催され、グループAでは、フランスのパルク・デ・プランスでパリ・サンジェルマンとレアル・マドリーが対戦した。

 過去8度の対戦で4勝2分け2敗とわずかにアウェーチームが勝ち越している両軍のマッチアップ。その序盤戦は、互いに球際への激しいプレスを仕掛け、相手に主導権を握らせない一進一退の攻防戦が繰り広げられる。

 出場停止処分を受けているネイマールに加え、エムバペとカバーニのトリデンテを欠くパリSGだったが、少しずつペースを掴むと、14分に均衡を破る。左サイドを果敢に攻め上がったベルナトのニアへのパスに走り込んだディ・マリアがシュートし、名手クルトワの守るニアサイドを打ち抜いた。

 先手を取ったパリSGは、マドリーの反攻を危なげなくかわすと、33分に追加点をもぎ取る。ゲイエからのパスをバイタルエリア中央で受けたディ・マリアが左足一閃。狙いすました一撃はゴール右下隅へ突き刺さった。

 2点を先行されたマドリーは、36分にベイルがボレーでネットを揺らしたが、シュート直前にハンドを犯していたことがVARの末に判明し、得点はノーゴールの判定へと覆った。

 その後、危なげなくマドリー攻撃を封じたパリSGは、2-0で前半を折り返した。
 迎えた後半、何とか追い上げたいマドリーだったが、攻撃でアクセントをつける司令塔のモドリッチを故障離脱で欠いたこともあり、ファイナルサードから先でアイデアを生み出せず……。そのため、得点源のベンゼマやアザールのシュートシーンが見られないまま、時間を浪費していった。

 主導権を握るパリSGは、2ゴールを上げているディ・マリアがさらに見せ場を作る。59分に惜しいループシュートを放つと、61分にも鮮やかなドリブル突破からサラビアの決定機をお膳立て。いずれも得点にはならなかったものの、古巣対戦となった背番号11は、際立った存在感を示した。

 何とか一矢報いたいマドリーは、70分にアザールとハメスに代えて、バスケスとヨビッチを投入。一気に攻勢を強めたいところだったが、司令塔を欠く“白い巨人”は、単調な攻撃に終始。それでも76分にベンゼマが強烈なシュートを決めたが、バスケスがオフサイドを取られてノーゴールとなった。

 アディショナルタイム1分に速攻からムニエがダメ押し点をゲットして趨勢を定めたパリSGは、残り時間を危なげなく消化して、結局、3-0で勝利。ネイマールらメインキャストを欠きながらビッグマッチを制し、クラブ史上初のCL制覇に向けてこれ以上ないスタートを切った。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部