20歳の若武者が一つの夢を叶えた。チェルシーの下部組織出身のMFメイソン・マウントは本拠地デビュー戦となったプレミアリーグ第2節レスター戦で、チェルシーでの公式戦初ゴールを奪取した。

 99年1月10日生まれのマウントは6歳でアカデミーに加入すると、その後もチェルシーの下部組織でプレー。17-18シーズンにレンタル先のフィテッセでプロデビューを飾ると、昨季は現在チェルシー指揮官のフランク・ランパード監督が率いたダービーで35試合8得点を記録した。そして今季、ランパード監督がチェルシーの指揮官に就任し、マウントも“古巣”への復帰を果たした。

 8月11日の第1節マンチェスター・U戦で先発に名を連ね、チェルシーでのプレミアデビューを飾ると、続くレスター戦では記念すべき初ゴールを記録。前半7分、MFウィルフレッド・エンディディに高い位置でプレッシャーをかけてボール奪取を成功させると、PA内に走り込んで右足のシュートをねじ込んだ。

 クラブ公式ウェブサイトによると、ホームデビュー戦で公式戦初ゴールを奪ったマウントは「夢が叶った。何て表現していいか分からないよ。ずっとこの瞬間を待っていたんだ。アカデミー出身で、6歳からいるこのクラブで、ホームのファンの前でスタメン出場してゴールを決めるなんて。信じられないよ」と振り返っている。

 下部組織育ちのマウントだが、チェルシーのユニフォームに袖を通し、ファンから自分の名前を呼ばれることには慣れていないようで「ちょっと不思議な感じ」と答えつつも、「いつも夢見ていた景色さ。ファンが自分のユニフォームを着ているなんてね!」と喜びを表している。

 試合は1-1のドローに終わり、自身の初ゴールが勝利に結びつかなかったことで「残念だよ」と悔しさを滲ませながらも、「1週間、しっかり準備して次の試合に備えたい」と次節ノーウィッチ戦での今季初白星を狙う。