8月12日(米時間)、GoogleはChrome OSの最新バージョンであるバージョン76の提供を開始した。今回のアップデートでは、かねて言及されていた仮想デスクトップ環境の作成・切り替え機能が追加された。11〜13インチが主力のChrome OS端末は解像度が低いため、仮想デスクトップ環境はユーザー待望の機能だった。

【こちらも】Chrome、シークレットモードを検知できる手法まだ残る

 Chrome OS 76の仮想デスクトップは、最大4つまでのデスクトップまでに対応。無制限に作成できるWindows 10、最大16個まで作成できるMacの環境に慣れていると物足りないかもしれない。とはいえ、複雑な作業には向かないChromeの用途やスペックを考えると十分だろう。

 仮想デスクトップを利用するには、まずキーボードの「概要モード」ボタンを押すか、タッチパッド上で4本指をスワイプするジェスチャー操作を行う。タスクの一覧が表示されたら、画面右上の「新しいデスク」をクリックしよう。クリックするごとに新しいデスクトップが追加される。任意のデスクトップへ切り替えるには、同画面で各デスクトップのサムネイルをクリックする必要がある。

 なお、バージョン76へアップデートしても同機能を利用できない場合は、ブラウザで「flags(chrome://flags)」にアクセスしよう。一覧の「enable-virtual-desks」のステータスを、「Enable」に変更すれば有効になる。

 このほかにも、システムメニューにメディアコントロールが追加され、音楽や動画などの再生を一箇所に集約できるようになった。さらに、Chrome OSのアップデート時に更新内容を表示したWebページも表示可能となった。一定時間が経過すると自動的にカーソルが重なったアイテムがクリックされる自動クリック機能も、タッチパッドメインのユーザーには便利だ。

 今回のアップデートは、Chrome OSにとって転機となる内容だった。着実に利便性が向上しており、今まで以上に生産性もアップする可能性を秘めている。ぜひアップデートして試していただきたい。