この時期に車に乗り込もうとしたら、暑すぎて中に入れないという体験をした人は多くいるだろう。

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 7月までは梅雨が続き、冷夏を思わせる肌寒さが残っていた日本列島。しかし8月は連日、全国的に猛暑日が続いている。気象庁からも「命に関わる暑さ」などとして熱中症への注意喚起が連日発信されている。

 猛暑日にお出かけする人々の悩みといえば、「暑すぎて車に乗れず、冷ますのに時間がかかってしまう」ことだろう。屋外で駐車されていることの多い自動車は連日直射日光にさらされ、車内温度はサウナかと思うほど高くなっている。

 自宅が出かけるときはもちろん、出先から帰るときは、それまでも外の熱気にさらされていることも多く、なおさら辛いところだ。ユーザーがドアを開けると、蒸し風呂のような不快な熱気が襲いかかり、当然この中で運転などできない。エンジンをかけてからクーラーをガンガンに効かせても、車内温度を下げきるには時間がかかる。

 車内を一気に冷ますには、クーラーだけでは足りず、相応のテクニックが必要になる。以下に代表的な3つの方法を紹介する。

●車に水をかける

 ホースやバケツなどを使い、車に水をかけるのも有効だ。ほとんどの車は鋼鉄(スチール)でできている。暑い日はドア部分も熱されていて触れないこともあるだろう。車全体に水をかけることで、エアコン以上に熱が逃げやすい。

●助手席の窓だけを開け、ドアをうちわがわりに

 車の窓のうち、助手席だけを開き、運転席側のドアで車内をパタパタと扇ぐと車内温度が外気と同じになる。このとき、車体を壊してしまわないようにドアの力加減には注意が必要だ。5〜6回やれば温度調整がうまくいくだろう。

●外気導入モードでエアコンを有効活用

 エアコンはただ温度を下げた状態で全開にするだけでは足りない。外気導入モードがあればそれを積極的に利用したい。実はエアコンをかけただけでは車内に閉じ込められた熱気が風で巡らされるだけで、外に熱気が逃げづらい。エアコンと外気の合わせ技で初めて車内にこもった熱を逃がせる。

●猛暑日でも快適にドライブできるよう普段から備えが大切

 以上に紹介した3つのテクニックはあくまでも代表例だ。ほかにもサンシェードと呼ばれる断熱シートを窓に張る、保冷剤や冷却スプレーの携帯、水分補給を欠かさないなど、普段の熱中症対策も兼ねた暑さへの備えは重要である。自身に合った方法で暑さから体と車を守る備えを実践したいところである。