2020年の大学入試改革や少子化問題を受け、教育市場(EdTech)における個別指導・オーダーメイド化の需要が年々高まっています。それを背景に、家庭教師のトライはAIを活用した学力診断サービスを発表しました。バックボーンの開発には、ソニーコンピュータサイエンス研究所(ソニーCSL)が出資するAI事業会社ギリアが携わっています。

開発されたのは「共進化的アダプティブラーニング方式」を採用した診断型AIで、個々の学力を網羅的に測定し、全体像を把握することで、従来の1/10の時間で済むというもの。1時間かかったテストなら10分、2時間かかったテストなら20分というわけですね。

8月8日に行なったマスコミ向けのレクチャーで、実際にどのような体験になるのか、私(編集長)もトライしました。お見せするの恥ずかしいですが......。

▲対応するのは5教科......と説明されましたが6教科ありますが気にせず進めます。試したのは中学生向け教材。一応、中学英語くらいは大丈夫かな、と英語を選択。誰かに覗き込まれていますが気にせず進めます。



▲基本2択ですが、正確な診断のため、わからない場合は当てずっぽうせず素直にわからないと選んでください、と。はい。



▲8分程度で完了。得意分野が表示されます。



▲私は関係代名詞がいい加減なようですw

20問程度しか解答していませんが、実際に人が判断する場合は、200問以上必要です。AIの判断により学力レベルが短時間でわかるだけでなく、得意・苦手分野が明確に分析され、日々の学習をより効率的に行なえるようになるというわけです。ちなみに歴史は......。



▲苦手にもほどがあるだろ......。私だって、ググればわかりますよ。ググればすごいんです。



▲わずか10〜20分程度で両面ビッシリの学力診断結果が出てきました。精度、すなわち実際に2時間かけてすべての問題を解いた場合との差ですが、2万2000人の中学生による検証で80〜90%になるまで調整できているとのこと。この精度はディープラーニングにより上がっていくといいます。



▲ギリア設立時に掲げた「みんなのAIをつくる」実現第一弾となったと語る同社代表取締役CEO、清水亮氏。

人間ではとても不可能なスピードで個々の学力がわかる診断型AI。家庭教師のトライでは事業の軸として、営業にも取り入れアピールしていくと話しています(あのCMに出てくるかも?)