[7.27 EUROJAPAN CUP 横浜FM 1-3 マンチェスター・C 日産ス]

 『EUROJAPAN CUP 2019』が27日、日産スタジアムで行われ、横浜F・マリノスマンチェスター・シティが対戦した。65052人の大観衆が詰め掛けた中、互いにアグレッシブなスタイルをいかんなく披露。試合はベルギー代表MFケビン・デ・ブルイネが1ゴール1アシストを記録したシティが3-1で勝利した。

 ホームの横浜FMはFWエジガル・ジュニオを足首の負傷で欠くものの、今季の好調を牽引してきたベストメンバーを起用。代役にはコパ・アメリカで大活躍を見せたMF三好康児が入った。対するシティも主力選手をピッチに並べ、デ・ブルイネやイングランド代表FWラヒーム・スターリングらが先発した。[スタメン&布陣はコチラ]

 試合は戦前の予想に反し、一進一退の攻防で始まった。前半1分、横浜FMはGK朴一圭のパスが相手にカットされ、危うい場面もあったが、その後はアグレッシブなプレーを連発。同7分にはDF畠中槙之輔の縦パスが三好に通り、そこから左サイドをFW遠藤渓太が突破。シュートには至らなかったが、敵陣深くに攻め上がる場面を見せた。

 それでも先に決定機を迎えたのはシティだった。前半9分、横浜FMのプレッシングを回避したGKクラウディオ・ブラーボのパスがデ・ブルイネに通ると、FWベルナルド・シウバがつなぎ、右サイドを抜け出したスターリングがクロスを配給。最後はFWリロイ・サネ、MFオレクサンドル・ジンチェンコが狙ったが、朴が好セーブを見せた。

 その後は両者ともにボールを持てる時間が続いたが、シティは前半19分、凄まじい速攻から横浜FMゴールを破った。ブラーボが敵陣にロングフィードを通すと、これをMFダビド・シルバが収めて攻撃スタート。DFティーラトンをかわしてデ・ブルイネにパスを出し、畠中を一瞬で抜き去ったデ・ブルイネは左足で撃ち抜いた。

 ところが前半24分、横浜FMも同点に追いつく。中盤でタメを作ったMF扇原貴宏が前線にパスを送ると、受けた三好が右サイドにスルーパスを供給。これに反応した仲川のシュートはブラーボに阻まれ、こぼれ球につめたFWマルコス・ジュニオールのキックも防がれたが、ゴール前に走った遠藤が最後は冷静に流し込んだ。

 直後、熱中症予防のため飲水タイムが取られると、シティのジョゼップ・グアルディオラ監督はDFカイル・ウォーカーに激しい身振り手振りで指示。その後はシティが主導権を握り、前半40分にはMFロドリとのワンツーで前を向いたデ・ブルイネが右足アウトのロングスルーパスを送り、抜け出したスターリングがゴールを決め、1点リードで前半を終えた。

 お互いにハーフタイムの交代はなし。後半4分、先に決定機を迎えたのは横浜FMだった。右サイドからのクロスに三好が右足で反応したが、シュートは大きく枠を外れた。対するシティは同6分、右サイドを攻め上がったウォーカーのクロスにD・シルバが頭で合わせたが、ボールはうまくミートしなかった。

 シティは後半13分、B・シウバのパスにウォーカーが抜け出し、マイナス方向へのパスにスターリングが合わせたが、ゴールはオフサイドがあったとして取り消し。横浜FMは同13分、M・ジュニオールに代わってFW大津祐樹を起用した。すると同15分、美しいパスワークから遠藤のクロスに三好が反応したが、またしてもシュートは枠を捉えられなかった。

 シティは同16分、D・シルバとサネを下げてMFイルカイ・ギュンドガンとMFフィル・フォーデンを投入。さらに同29分、ウォーカーとデ・ブルイネを下げてDFダニーロとFWルーカス・ネメヒャを入れた。

 横浜FMは後半30分、一気に8人を交代。すでに神戸移籍が決まっているGK飯倉大樹を筆頭にDFドゥシャン、DF松原健、DF伊藤槙人、DF和田拓也、MF山田康太、MF泉澤仁、MF中川風希が入り、先発のうち三好と喜田だけがピッチに残った。同33分には、ネメヒャのシュートを飯倉がビッグセーブで阻んだ。

 シティは後半37分、クラブ期待の18歳MFアドリアン・ベルナベを投入。横浜FMは中川が立て続けに決定機を迎えたが、なかなか決められず、ベンチ前のアンジェ・ポステコグルー監督が頭を抱えるシーンが続いた。対するシティは同アディショナルタイム、ベルナベのクロスにネメヒャが詰めて追加点。プレミアリーグ王者が3-1で勝利を飾った。

(取材・文 竹内達也)