海外旅行に行くと、レストランで食事をする機会は多いだろう。しかし、外食をする際、日本では普通だと思っていることが、海外では不思議がられたり、マナー違反になることもあるようだ。

 日本では一人でランチを楽しんだり、一人でカフェでまったりするのはよくあることだ。しかし、そういった文化がないのがスペインとギリシャだ。スペインとギリシャでは食事は大勢でするもの。一人で食事をしているのは奇妙に見えるようだ。観光地では、おひとりさまに慣れているレストランも多いが、少し観光地を離れると、おひとりさまは不思議な存在。一人で食事をすることに違和感があるため、一人の人を見つけると近くのテーブルの人が「こっちに来る?」と声を掛け、自分たちのテーブルに混ぜようとすることも珍しくない。声を掛けられると戸惑うと思うが、そこはお礼をして混ぜてもらうことがマナーのようだ。

 他のヨーロッパの国でも日本とは異なる、外食での独自の文化が存在する。

 ドイツでは、「席がなければ相席は当たり前」という文化がある。日本でも食堂などで相席になることはあるが、ドイツの場合、よほどの高級レストランでない限り、相席をすることは日常茶飯事。座っていると「この席、空いていますか?」と話しかけられ、空いていたら相席を認めるのがマナーである。スペインやギリシャのように互いに仲良く話をすることはないが、4人席に知らない2組のカップルが座ることも珍しくない。相席文化がない観光客は、席が空いていたとしても、相席を断ってしまう人もいる。この行動は冷たい人だと思われることもあるようだ。よほどのことがない限り、相席を受け入れるほうがいいかもしれない。相手にとっても失礼にならず、自分も現地に馴染むことができるからだ。

 “らしい”独特のマナーがあるのがイタリアだ。日本では店員がコップやお皿を割ると、すぐさま「失礼しました」と謝罪し、申し訳ない雰囲気が漂うが、イタリアはその反対だ。店員が何かを割るたびに客は拍手をするのがマナーなのだ。これはイタリアには「コップやお皿が割れると縁起がいい」という言い伝えがあるからだという。時には物が割れた時に隣の人と乾杯をすることもあり、割れ物はその場の雰囲気を盛り上げてくれる。こうした風習は、イギリスやブルガリアの一部の地域でも見受けられるという。

 食事は海外での楽しみの一つだ。その国のマナーを知っておくと外食がより楽しめ、美味しい食事だけでなく現地の人と触れ合える、最高の異文化体験となるだろう。