梅雨の季節真っただ中。「恵みの雨」とはいいますが、通勤中に靴が濡れたりヘアスタイルがなかなか決まらなかったり何かと大変です。せっかく楽しい予定を立てても、雨でキャンセルになってしまうことも。そこで今回は「雨で中止」に関する英語フレーズをご紹介します。

テニスイベントが雨で中止に…「雨で中止」を英語で言うと?

 Aさんは外資系企業に勤める友人からテニスサークルの練習に誘われました。高校時代にテニス部で汗を流したAさん。腕に覚えあり!とばかりに二つ返事で参加することにしました。

サークル仲間の半数は外国人ということで、サークルのグループチャットには英語が飛び交っています。「もしかしたら新しい出会いが見つかるかも……」と、Aさんは練習の日を心待ちにしていました。

ところが練習の日の朝、ワクワクして目を覚ますとなんと外はどしゃぶりの雨。がっかりしたAさんが携帯電話を手に取ると、サークルのリーダー的存在であるマークがグループチャットに送ったメッセージに気付きました。

「Not looking good I’m afraid. The practice is rained out.」(残念ながら天気が良くないな〜。今日の練習は雨で中止だよ)

いくら楽しみにしていても、雨に降られてはどうすることもできないのが屋外スポーツの辛いところ。一方で、晴れている日のありがたみを人一倍感じられるのも屋外スポーツならではと言えます。

プロテニスプレイヤーである錦織圭選手の試合も、時に雨で中断され、翌日に持ち越されることがあります。中断することで試合の流れが大きく変わり勝敗に影響することもあり、雨は屋外スポーツにとって切っても切れない存在だと言えそうです。

オリンピックの試合もRain outになる可能性あり

2020年に東京で開催されるオリンピック。チケットを購入し今から楽しみにしているという人も多いのではないでしょうか?オリンピック競技の中でも、特に人気が高い陸上競技やサッカーなどは屋外で開催されるため雨の影響を受ける可能性があります。そんな時も「Rain out」が使えます。

「Unfortunately, today’s succor match was rained out.」(残念ながら今日のサッカーの試合は雨で中止になった)

また中止とまでならなかったとしても、雨で試合が中断されるケースもあるでしょう。その場合は「rain delay」というフレーズを使うことができます。このフレーズを使うと、雨で一度は中断されるけどそのあとすぐに継続する(継続した)というようなニュアンスになります。例えば試合が3時間中断されたとすると、以下のようになります。

「There was an 3-hour rain delay during the match」(雨で3時間試合が中断された)

少し細かい話ですが、ここでは3時間が「3-hour」となり形容詞として使用され、「a rain delay」(雨による中断)という名詞を形容しています。

Take a rain checkで「次の機会に」

「Rain」つながりでもう一つ。約束をしていたけどちょっと都合が悪くなってしまった時や、遠回しにお誘いを断りたい場合などに使えるフレーズが「Rain check」です。これは「また次の機会にね」という意味になります。

例えばデートに誘われたけどあまり気分が乗らないな、と思った時には「I’m not up for it……」(乗り気じゃない……)と率直に断るよりは「Rain check」を使って上手に断る方がオシャレ。

「Sorry, I’m quite busy lately. I’ll take a rain check this time.」(最近忙しくなっちゃった。またの機会にね。)

「How about a rain check?」(次回でもいい?)

などと、次回への含みを持たせながらやんわり断ることができます。

雨をポジティブに楽しもう

「Rain」を使ったフレーズは上記以外にもまだまだあり、様々な意味を作り出すため知っておくととても便利です。例えば「rain or shine」は「雨天決行」という意味を持つ言葉ですが、同時に「何が何でも」という意味でも使えます。

雨で予定が延期になるとちょっと残念な気分になりますが、その分晴れた日には待ちに待ったイベントを思う存分楽しめるはず。雨の日をポジティブにとらえ、がっかりすることなく過ごしたいものですね。

ちなみに梅雨はRainy season。梅雨明けは The end of the rainy seasonといいます。

文・山根ゆずか