社内不倫、本人たちは一生懸命隠しているつもりなのでしょうが、ちょっとしたことで人にバレてしまうもの。「おおごとにならなきゃいいけれど」と冷や冷やしながら見ているこっちの身にもなって! そんな2つの事例を紹介します。

 バレていないと思ったら大間違い。あなたの不倫も実は社内で噂になっているかもしれませんよ。

◆モヤイの置物がそんなに大事だったなんて!

 佐々木春香さん(25歳・仮名)が、都内の映像関係の制作会社に勤めはじめて2年頃のことです。彼女の上司である田中秀高さん(仮名)は50歳近い年齢ですが金髪でとても若く見える1児の父でもありました。社員みんな仲良く、アットホームな会社だったそうです。

 社内ではみんな自分の好きなものをさりげなく、机のまわりに飾っていました。ノベルティやフィギュア、雑誌、それぞれの趣向に合わせてカスタマイズしていたそうです。

 そんななか佐々木さんは、窓側にあるモヤイ像のような置物の存在が不思議でした。モヤイ像もどきの置物に一番近い席は、上司の田中さんです。でも彼はモヤイ像もどきに興味があるとは思えません。何となく違和感を抱いていました。

 ある日のこと。いつもはオフィス側を向いている置物が、窓側を向いているのに気づきました。そこでオフィスから顔が見えるように直してあげたそうです。

 すると三十代女性社員が、「ちょっと触らないで!」とすごい勢いでやってきたのです。

「よく向きが変わってるの、あなただったのね」
「へっ?」

 初めて触ったのに、えらい言われようです。でも普段は温厚な女性社員の激高ぶりに驚き、何も言えなかったそうです。

 理不尽な言われように凹んでいた佐々木さん。すると社内イチ気配り上手な男性社員がやってきてこう言ったのです。

「きっとあの二人、今日徹夜だよ」

◆置物でお互いの意思確認をしていた

 どうやら田中さんと激高した女性社員は、あの置物の向きで、今日は泊まるか否か、お互いの意図確認をおこなっているというのです。

「俺も向きがコロコロ変わるから変だなと思ってて観察したんだ。すると向きが変わる日は、二人ともさほど忙しくないはずなのに会社にいつまでも残ってる。何度かホテル街の方から出てくるのも見たことあるしね」

 と衝撃事実を教えてくれたのです。

 しかも本当にその日、二人は最後まで会社に残ってたのだとか。

 それ以来、モヤイ像もどきの置物の向きが変わるたび、彼らの動向を観察してしまう佐々木さん。「知りたくもないプライベートを知って、ちょっと気持ちが悪かったです」。

 そりゃあ、そうですよね。知らなきゃ単なるモヤイ像もどきの置物ですが、知ってしまったらその置物はある意味不倫のキューピットなのですから。

◆チラッと見えたポロシャツが証拠に……

 次に話を聞いたのは、郊外にある中小企業に勤めるOL高橋まどか(仮名)さん。彼女は偶然、同じ時期に入社した独身男性社員・近藤氏(仮名)のカバンの中に黒いポロシャツがあるのを見かけたそうです。

 職員はみんなラフなかっこうでOKな会社。とはいえ真夏でもないのに着替えを持ってくるなんて不思議に思っていました。

 翌日、まどかさんは出社する途中、路地から既婚の女性社員・三船美紀(仮名)とあの黒いポロシャツを着た近藤氏の姿を見かけたのです。三船さんの使っている電車は、反対方向のはず。しかもその路地には、車好きの近藤さんがよく利用している駐車場があるのです。

「その頃、三船さんの旦那さんは単身赴任だったと聞いています。だからハメを外したかったのかも」

 二人は見られているなんて知らないため、社内でもいつも通り和気あいあいと過ごしているのだとか。でも知ってしまうと、「なるほどね」と思う点が。

 たとえばブックカバーなんて使わなかった三船さんが、突然おしゃれなブックカバーを使うようになったのです(近藤氏は以前から使っていた)。ランチ時は、よく二人の姿が見えなくなることも、すべて合点がいったそうです。

◆ふたりだけの秘密のはずが、公の秘密になってない!?

 人は「不倫しているでしょう」と本人には聞きづらいもの。知っていても、知らぬフリをする人も多いもの。そう案外、まわりは何も言わないけれど「あやしい」と勘づいているのです。

 普通の幸せをつかみたければ、おおごとになる前に、不倫はとっとと終わらせた方が賢明なのかもしれませんね。

<文/夏花くまこ イラスト/カツオ>