2019年7月21日に実施される参院選の期日前投票が5日から始まり、全国各地で投票を促す啓発運動が行われている。

そんな中、ツイッターを賑わせているのが高知県の啓発キャラクターだ。


勢いがある(画像は竜一@Ryu_wld7さん提供)

土佐の戦国武将・長曾我部元親を始めとした「戦国BASARA」のキャラクター達が、参院選の啓発キャラクターに起用されている。ギラギラしすぎてとても参院選の広告とは思えない絵面だ。投稿主の竜一(@Ryu_wld7)さんは、

「パチンコ屋さんの広告かと思ったら、参議院選の広告だった......」

と投稿。ほかのユーザーからは、

「同じことを思いながら見ましたw」
「まぁ、選挙への注目を集めるにはいいことかもしれません。若者よ。選挙へ行くのです。。。」
「目は、ひくけど、時代の流れかな、、びっくりしました」

といった声が寄せられ、やはりインパクトがあったようだ。

いったいどうしてこうなったのか――。Jタウンネットは7月8日、高知県の選挙管理委員会に詳しい話を聞いた。

以前も起用したが...

選挙管理委員会の担当者によれば、これは広告代理店の提案から選んだもの。ここ最近はコンペのようなプロポーザル方式をとっているという。「インパクトがある」「若年層だけなく、中高年にも幅広く人気がある」と判断されたようだ。


たしかにインパクトはある

さらに今回のキャラクター起用の一因には、2009年の宮城県知事選挙における、戦国BASARA・伊達政宗の採用がある。担当者は、

「伊達政宗を起用したところ、それだけじゃないと思いますけど、投票率が上がったというようなプレゼンをしていただきまして」

と話している。調べてみると、さすが独眼竜、宮城県知事選挙09年の投票率は46.57%と、前回の05年(40.35%)より6ポイントアップしている。

16年に実施された第24回参議院議員通常選挙の投票率は高知県が比例代表選挙、選挙区選挙ともに45.52%と過去最低を更新し、全国最下位。県は若年層の投票率低下を深刻な問題と捉えている。

そんなこともあり、「若者への啓発効果が高いのではないか」ということで、高知県では長曾我部元親を筆頭とした戦国BASARAキャラクターに白羽の矢がたったというわけだ。


日の目を見なかった2015年の高知県知事選挙

実は2015年に実施された高知県知事選挙でも、選挙啓発イメージキャラクターとして、戦国BASARA・長曾我部元親が起用されている。しかし当時は候補者が1人しかおらず、無投票となってしまったため、

「残念ながら啓発としてほとんど日の目を見ることがなかったです」

と担当者は話す。今回は他のキャラクターを加えての再チャレンジとなるが、投票率アップにつながることが期待される。