(台北 17日 中央社)台北の立法院(国会)前で16日午後、香港から中国本土への容疑者の引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案に反対する集会があった。主催者発表で1万人近くが参加し、改正案に反対する香港市民にエールを送った。集会では複数の香港の民主化運動家が現場でのスピーチやビデオメッセージで台湾に支持を呼び掛けた。

香港の民主派政党「香港衆志(デモシスト)」初代主席の羅冠聡氏はビデオメッセージを通じ、香港政府トップの林鄭月娥行政長官が15日に改正の審議延期を発表したことに触れ、今後新たに改正案が提出される恐れを指摘し、改正撤回を香港政府に強く求めると主張。抗議活動は「ただ単に香港のためではない。台湾のためでもある」として支持を求めた。

集会に出席した香港の独立派団体「学生独立連盟」の座長、陳家駒氏は、香港人はかつては「一国二制度」で言論の自由と身の安全が保障されると信じていたと言及した上で、今日の香港の若者が真理と香港の前途への渇望を大声で口にすることができなくなった現状を説明し、台湾の人々に「一国二制度を信じてはいけない」と訴えた。

集会は台湾に留学する香港人学生や卒業生の団体のほか、台湾の市民団体などが主催した。参加者は「台湾は香港を支持する」「中国への引き渡し反対」などの言葉が書かれた紙を掲げ、香港に声を届けた。

香港では改正案に反対するデモが続いている。審議延期発表翌日の16日にも改正撤回を求めて大規模デモが行われ、主催者発表で約200万人が参加した。15日には、抗議活動を行っていた男性が足場から墜落して死亡し、現場では16日、多くのデモ参加者が花を手向けて男性の冥福を祈った。

(沈朋達/編集:名切千絵)