中国メディア・東方網は7日、今になってもまだ中国が日本に追いつくことのできない技術分野を5つ紹介する記事を掲載した。

 1つめは、工作機械だ。日本は人材の豊富さ、管理の性格さ、質の高さ、開拓精神により工作機械に関する技術的な基礎を身に着け革新的な部品の開発を重ねることで、世界一流の技術を確立したと紹介。一方の中国も、技術的な飛躍は遂げているものの、重要な技術は依然として日本を主とする外国企業に握られたままになっているとした。

 2つめは、半導体。日本は90年代にこの分野で圧倒的な存在感を見せつけ、世界の半導体企業トップ10のうち6つを占めたと説明。その後米国や韓国の追随によってその地位はやや低下したものの、それでも日本の半導体業界は世界で大きな影響力を持っていると伝えた。

 3つめは、撮影機材だ。もともとドイツが世界をリードしていた分野だったが、その後日本が台頭し、性能とコストパフォーマンスの高さによりローエンドからミドルレンジまでの市場を獲得すると、さらにその技術力を高め、世界の多くの人が真っ先に日本メーカーの製品を選ぶようになり、外国メーカーの多くも日本の部品への依存度が高いと説明している。

 4つめは、自動車のエンジンである。中国では今もエンジンの自己生産能力を持たない中国メーカー車の大部分で三菱のガソリンエンジンが使用されていると紹介。ディーゼルエンジンではいすゞが「紛れもない王者」であり、中国を走るほとんどの各種トラックに搭載されるディーゼルエンジンが同社製もしくは同社の技術を用いて生産したものだとした。

 そして、最後の5つめは、ロボットだ。今や日本は世界に名だたるロボット大国であり、世界のロボットブランドトップ10のうち5つが日本であるほか、工場の作業員1万人に対する工業用ロボットの台数で日本は世界平均の10倍に達し、韓国と世界の1、2を争っていると伝えた。

 記事は、日本が依然として強みを持っているこれらの部分について「いまだに他人からの制約を受けている状態」と形容している。ITなど現在中国が得意とする分野を伸ばしつつ、いまだに後れを取っている分野の差を縮め、さらには追い越すことが、中国を更なる発展、繁栄へと導く重要なプロセスと考えているようだ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)