エステティシャン・鍼灸師として豊富な経験を持つ森田真理先生。女性ホルモン研究家でもあり、不妊や産前・産後ケア、生理トラブル、更年期障害といった女性特有の症状に特化して治療をされています。今回は、生理前に悩まされることが多い便秘についてのお話です。

仙骨を温めて便秘を改善

生理前は便秘になりやすい、そう感じている方は多いはず。真理先生によれば、この問題でも大事なのはやはり女性ホルモンのバランスです。

「そういうトラブルを起こしている方は、無排卵月経になっているかもしれません。ホルモンバランスの乱れから起きていることが多いですね。エストロゲンが過剰になると体脂肪や塩分・水を体にため込むので、やはり排泄に影響します」

それでは、便秘になってしまったらどうしたらいいのでしょうか?

「対処としては、骨盤の中の血行を促すといいですね」

尾骨の上に “仙骨”という三角形の骨があり、これは自律神経に関係しています。背骨の一番下に位置する仙骨は、骨盤の後ろ側の壁。そのため仙骨を温めると、神経を介して骨盤の中を温め、腸の動きを促すことができるのです。また、仙骨には副交感神経節もあります。

「仙骨を温めると副交感神経も高まるので、腸のぜん動運動をサポートしてくれます」

キノコは○、お砂糖は×

もちろん、食事にも便秘解消の方法があります。

「朝食を食べるのも大事ですし、野菜やキノコから食物繊維を摂るのも効果的です。他には、味噌・ぬか漬け・納豆など、“和”の発酵食品も取り入れましょう」

反対に、便秘になりやすくなってしまう食べ物はありますか?

「砂糖ですね。これは本当に便秘が進行します。腸の環境が悪化して便秘になりますから、砂糖はちょっと控えたほうがいいかもしれないですね。どうしても甘いものを摂りたい時は、食物繊維が豊富なリンゴやサツマイモなどで甘味を摂るといいですよ」

お腹がスッキリすれば、気分もスッキリ!ちょっと憂鬱な生理前の時期が、快適に過ごせるかもしれません。

ライター:沢田聡子
監修:森田真理/Mari鍼灸Salonオーナー。痩身・美容鍼灸家として人気が高い。オリジナルブランド「ぎんざ美人灸」を持つ。