10歳と言えばまだ幼さも残る年頃だが、このほどカナダで娘と一緒に公園を訪れていた母親が、10歳前後の少年達に襲われるという世も末の出来事が起きた。『CTV News Saskatoon』『CKOM News』などが伝えている。

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マニトバ州在住のボニー・ハルクロウさん(Bonnie Halcrow、33)は今月17日、娘のアメイカ・マッケイさん(Ameika Mckay、10)と同州隣にあるサスカチュワン州を訪れていた。そして20日の午後7時頃、プレザント・ヒル・パークの遊具がある場所へ2人はやって来た。

そこでアメイカさんは友達と遊んでいたのだが、ボニーさんは公園添いの通りに向かって石を投げる少年達に気付いた。石が投げられた方向を見ると、高齢の男性が冷蔵庫を台車に載せて運ぶ姿があった。

ボニーさんはその様子を動画に撮影しながら、少年達に止めるように注意をしたという。

「彼らは男性に棒や石を投げつけていました。私は我慢がならず、その子達に止めるように言いました。」

そしてボニーさんが少年達に「止めないなら動画を警察に見せるわよ」と言ったとたん、彼らは攻撃の矛先をボニーさんに変え、彼女のスマートフォンを奪い取ろうとした。しかも次々と10歳前後と思われる少年がボニーさんに群がり、殴る蹴るなどの暴行を加え始めたのだ。

近くにいた娘のアメイカさんは、その恐ろしい光景を目の当たりにすることとなった。しかし当のボニーさんは暴行を受けている間でさえ、アメイカさんのことが心配でならなかったという。少年達は散々暴行した後、気が済んだかのように公園を後にした。

この時の様子をたまたま公園を訪れていた男性が、動画に収めてサスカトゥーン警察に提出した。ちなみに撮影者の男性はカナダ永住権を申請中で、警察沙汰に巻き込まれることを恐れて匿名で提出したとのことだ。ボニーさんは男性が撮影していたことに気付かなかったそうだ。

また、近所の住民であるルー・ロジャーズさん(Lou Rogers)も騒ぎに気付いて自宅窓からその様子を目撃しており、のちに「それはまさに動画通り恐ろしい光景でした」として「20人くらいでしょうか、女性を攻撃している様子はまるで群がる野犬のようでした。女性は娘と一緒にただ公園に遊びに来ていただけなんですよ」と述べている。

警察では、男性が提出した動画をもとに調査を始め、ボニーさんは暴行を受けた2日後の朝に警察の聴取で当時のことを全て話した。しかしながら暴行を加えた少年達が12歳以下とみられることから、起訴できるかどうかは今のところ分からないとのことだ。

ボニーさんは顔面を眼鏡の上から殴られ、頭と背中を何度も殴られており膝のあたりにも痣が3つほどできていた。にもかかわらず攻撃してきた少年達に恨みを抱くことはなく、「私は神に彼らを許してもらうようにお願いしました」と明かした。

警察では現在、事件の目撃情報を集めているという。

画像は『CTV News Saskatoon 2019年5月22日付「‘I asked God to forgive them:’ Woman attacked by kids at Saskatoon playground doesn’t hold a grudge」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)