弁当は「BENTO」として、海外でも親しまれています。であれば、その本家である日本の弁当はどんなものが外国人に好まれているのでしょうか? 弁当を手軽に買える店といえばコンビニ。そこで、出身国の異なる3名に好きなコンビニ弁当を聞いてみました。

 

【今回お話を伺った日本在住外国人のみなさん】

↑インド出身で主婦のポリー(Polly)さん(左)。メキシコ出身のディエゴ・アラマダ(Diego Alamada)さん(中央)と、スウェーデン出身のディサ・ハグストロム(Disa Hagström)さん(右)は学生。全員20代です

 

ネーミングからして面白い

[その1]親子丼

自国ではレンズ豆のカレー、日本のフードでは醤油ラーメンが好きだというポリーさん。でも、弁当で食べるなら親子丼が好きだと言います。コンビニには様々な弁当があるなかで、こちらを選ぶ理由とは?

「肉のなかではチキンが好きってのがまずひとつ。あとは味付けと、卵との一体感かな。“親子”っていうネーミングも面白いわ。日本には丼もののチェーン店がいくつかあるじゃない? そこでのテイクアウトもおいしいんだけど、どこにでもあるわけじゃないから。コンビニで弁当を選ぶ際、親子丼があったら私はこれ一択」と言うポリーさん。

 

「私が日本で一番好きな食べ物はラーメンなんだけど、やっぱりあの味は専門店に限る。ラーメンは、できたてで食べたいから。その点では、コンビニはもう一歩なの。でも親子丼はコンビニ弁当でも十分おいしく食べられるわ」

 

[その2]ラーメン

コンビニのラーメンはいま一歩というポリーさんに対して、ディエゴさんはそれでもラーメンが好きとか。この違いは興味深いところですが、メキシコ料理ならチーズのサルサ鍋が好きという彼に、理由を聞いてみました。

「そりゃあ専門店のほうがおいしいとは思うけど、僕はとにかくラーメンが好きなんだ。コンビニのチルドでも、カップ麺だっていい。あと、ご飯ものの弁当は自分で作れるから、あえて外で買ったりしないんだよ。だから外食するときもラーメンが多いんだ」と話すディエゴさん。

 

「味は何でもいいんだけど、強いて言うなら醤油系かな。豚骨醤油とかね。カップ麺もチルド麺も、コンビニは次々に新しい商品が出てくるけど、どんどんおいしくなってると思う。これからも楽しみさ!」

 

[その3]冷やし中華

ディサさんの好物は、日本ならとんかつで、スウェーデンなら「Kolbulle」という北欧の調理パン。ただしコンビニ弁当におけるフェイバリットは、なんと麺類。ただし、ベストは冷やし中華とのこと。夏の風物詩という意味では、ニッチな食べ物である冷やし中華。どんなところに惹かれているのでしょう?

「私はコンビニに行くと、ご飯ものもラーメンも買います。とんかつは超好きなんですけど、揚げたてのサクサクジューシーじゃなきゃダメなので、弁当では買いません。そうなると、一番好きなのは冷やし中華なんです。最初食べたときは衝撃的でした。韓国冷麺とも、イタリアのカペッリーニとも違う味。醤油系の甘酸っぱいタレと、冷たい中華麺がマッチしてて、私はすごくハマりました」と言うディサさん。

 

「冷やし中華って季節限定なんですよね? 夏になるとコンビニにたくさん並ぶから、毎年よく買って食べてます。あと、そもそも日本のコンビニ弁当のクオリティってスゴい! スウェーデンにもお弁当みたいな感じでいろいろな料理が売ってますけど、日本のほうが断然おいしいです」

 

今回はたまたまだったのかもしれませんが、3名中2人が麺類をイチオシに挙げたのは興味深いところ。外国人になったつもりでコンビニで麺類を選んでみると面白い発見があるかもしれませんね。

 

協力:LIFE PEPPER https://lifepepper.co.jp/