かつては世界中で人気の高かった日本の電子製品。しかし、最近では中韓メーカーにその位置を譲り、中国国内では「日本の電子製品はもう終わった」という見方すらある。しかし、中国メディアの中財網は17日、日本は「本当の実力」を秘めているとする記事を掲載した。

 ひと昔前、中国でも日本の電化製品は圧倒的人気を誇っていた。高級品だが質が非常に良いとして、嫁入り道具として重宝されていた時期もあるほどだ。記事は「他国のブランドが見上げる存在」だったとその勢いのほどを伝えた。しかし、今では日本のスマホメーカーや家電が中国市場では「散々」な状態だが、一部の人が言うように「日本の製造業はもうだめ」なのだろうか。

 記事は、今では「市場の隅に追いやられた」ものの、倒産したわけではないと指摘。「装備製造と精密工作機械の製造」において日本は本物の実力を有しているという。現在の社会は、ハイテクノロジーや軍事製品が必須になっているが、そんななかで日本の技術が高く評価されているのだという。

 記事は、米国の最新鋭ステルス戦闘機であるF−22の部品は日本企業の5軸プロファイラーで作られており、米国も日本の技術に頼っている状態だと伝えた。実際、工作機械分野で世界的に有名な企業はいずれも日本企業なのは事実だ。

 記事は、「世界の3大工作機械企業」はいずれも日本企業だと指摘。3社それぞれに得意分野があると称賛している。この分野の日本企業はほかにも多くあり、いずれも相当な実力があるため、日本は製造業分野で「終わったと見られているが本当は実力を秘めている」と締めくくっている。

 日本の工作機械は、1982年に米国を抜き生産額で世界一位になったのち、バブル崩壊やリーマンショック、さらには東日本大震災などで打撃を受けながらもそのたびに持ち直し、今でも世界トップレベルの産業となっている。日本は工作機械の方面において今後もますますその存在感を示していくことだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)