ル・モンド紙はフランスの有名な新聞で、解説や論評が充実しているうえに著名な知識人が寄稿することでも知られ、世界的に高く評価されているメディアだが、中国メディアの快資訊は20日、ル・モンド紙が「中国人は恐ろしすぎる」と報じたことを紹介する記事を掲載した。

 記事はル・モンド紙掲載記事の内容を抜粋し、紹介している。記事によれば、ル・モンド紙は「中国が受けてきた軍備技術面での封鎖は過去、どんな国家や地区が受けた封鎖も及ばないほど厳格なレベルだった」とし、例えば、米国と中国の宇宙開発領域での協力を禁じるウルフ条項は、NASAのすべての施設において中国政府関係者の訪問を禁じていたほどだと紹介した。
 
 続けて、米国が主導し日本その他各国が参加していた「対共産圏輸出統制委員会」では、軍事武器装備や先端技術製品等の中国への搬入を禁止したが、その項目数は当時世界で最も厳しく、他の封鎖されていた国より500以上も多かったと強調。

 米国が封鎖していた技術のなかにはステルス関連の技術もあったが、それでも中国はステルス戦闘機の独自開発に成功したとしたほか、3Dプリンターや人工知能、軍用ドローンの領域では「すでに世界トップに躍り出た」とル・モンド紙が評価していると紹介し、また、「米国などの西洋国家は中国人の性格を理解していなかったゆえに間違った封鎖政策をとったが、逆に中国人のイノベーションを刺激してしまった」という同紙のコメントも紹介した。
 
 最近では、米トランプ政権は中国通信機器最大手のHUAWEI(ファーウェイ)を狙い撃ちにした政策を打ち出しているが、中国国内では「ファーウェイ側はトランプ政権による致命的なダメージを回避する予備タイヤをいくつも準備している」との報道も見られる。サイバー攻撃などで技術を盗んでいるという批判は多く存在するものの、確かに近年の中国の技術力の高まりは驚異的であり、その意味で「中国人は恐ろしすぎる」という指摘は的を得ていると言えそうだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)