このように、数々の投稿を突き詰めて検証すると、きさらぎ駅の実在は否定せざるを得なくなるのだ。
これら噂を受けて、実際、鉄道会社にも問い合わせがあるという。鉄道ファンを名乗る男性から、きさらぎ駅の実在について尋ねられたことがあると明かすと、筆者の問いに答えてくれたJRの現役駅員もいたほどだ。
●そして投稿者のその後とは…?
そして、書き込みから7年経った11年、きさらぎ駅のまとめサイトに同じハンドルネームの「はすみ」を名乗る人物から「信じてくれないと思いますが。7年経った、今、普通の世界に戻れました」との書き込みがあった。
04年の最後の書き込みの後の出来事も説明しており、山奥の暗い森の中で車が停まった後、別の男性が近づいてきた瞬間、車が光って運転していた親切な人は消えてしまう。そして、「今の運転手(親切な人)は消した。今のうちに逃げるんだ!」と叫び、彼女が泣きながら走って気が付くと見覚えのある最寄り駅で、7年も過ぎていたという内容だ。
冷静に考えれば、7年も行方不明になっていれば公開捜査となっていてもいいはずだが、新聞やテレビで見た記憶はない。そのため、よくできた都市伝説と見る向きもあるが、完全な作り話であることを証明するには至っていない。
別の世界に連れて来られてしまったことに対して、ネットを通じて書き込みという形で実況̶ーー。
「きさらぎ駅」とは、まさに新時代らしいネット都市伝説だといえるだろう。
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外部リンク週刊実話
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