漫画「こちら葛飾区亀有公園前派出所」で知られる秋本治氏が2日、東京・千代田で始まる展覧会「ラフ∞絵(タフむげんえ)」の内覧に訪れた。

このイベント会場には、約1,400点を展示。秋本氏のほか、天野喜孝氏、大河原邦男氏、高田明美氏の4人によるラフ絵(一部に完成画)を中心に揃えてあった。

それぞれの代表作…「こちら葛飾区亀有公園前派出所」、「ファイナルファンタジーシリーズ」、「機動戦士ガンダム」、「魔法の天使 クリィミーマミ」などにおいて、途中のアイデアや試行錯誤の跡を辿ることや、遊び心を加えたコラボレーション作品でも楽しめる。

▼ 「こちら葛飾区亀有公園前派出所」を生み出した、秋本治氏

「ラフ∞絵」内覧会にて


報道陣の取材に応じた、秋本氏は「漫画において、ラフ絵はネームと呼ばれています。出来上がった漫画は、化粧した後。ラフ絵は(人に)見せなかったスッピンみたいなものです。だから、そのネームは、漫画家と編集者と二人だけの設計図でもありました。他のスタッフにネームを見せたところ『これ、分かります』とか『見たことがなくて、面白い』って反応もありました。ならば、スッピンのようなものでも、参考にしてもらえたらと思って、僕はネームを50点ほど出させてもらいました」と説明した。

4人は、アニメプロダクション「タツノコプロ」のOBだ。「4人同時に(展示会を)開催するのは珍しいことです。皆さんに楽しんでもらいたいと思います」と企画が持ち上がってから1年半を要したという、規模が大きくなったイベントをアピールしていた。

今日から始まった展覧会「ラフ∞絵」は、閉校した中学校を再利用した文化施設「3331 Arts Chiyoda(アーツチヨダ)」を会場に、4月16日まで開かれる。

▼ 秋本治氏、天野喜孝氏、大河原邦男氏、高田明美氏

「ラフ∞絵」内覧会にて


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