TENGAの広報として活躍する工藤まおりさん。

大学時代から、性の話をオープンにすることのカッコよさに開眼し、リクルートグループを経てTENGAへ。当時の彼氏に「リクルートの私とTENGAの私、どっちが好き?」ときいて「TENGAのお前」と即答された…というエピソードも強烈な、「性を発信する女性」です。

今回は、そんな工藤さんが、新R25読者から寄せられた「性のお悩み」に答えてくれました!

テーマは「セクハラの線引き」、そして「セックスレス」。

ありがちなフンイキ回答じゃない、100%実用的なお答えにご注目ください…!

〈聞き手:天野俊吉(新R25編集部)〉


【工藤まおり(くどう・まおり)】東京都出身。津田塾大学数学科を卒業後、リクルートグループの派遣事業に入社。2015年に株式会社TENGAに入社し、現在広報を担当している

性的質問をされたときの対応法は…


Q. 会社の飲み会で、後輩の女子に「セクハラ」と言われてしまいました。ネタっぽい言い方でしたが、「どこまでやったらアウト」なのか、セクハラの線引きを教えてほしいです。(24歳・男性)

天野:
工藤さんはこれまで多くの性的な質問を受けてきたとのことですが…

TENGAに転職する前からそういうことは多かったんですか?

工藤さん:
リクルートのときはそんなに言われなかったんですよ

それが、TENGAに転職したとたん、飲み会とかで性的な目で見られることが増えて。「アダルトな会社の看板背負ってるってことは、何を言ってもいい女だ」って判断されることが多くなったと思うんですね。

天野:
社名で判断される…すごいイヤな話だな〜。

工藤さん:
TENGAに入って最初に受けた“洗礼”は、お問い合わせの電話でしたね。

月に数回ぐらいは、ちょっとおかしな電話がかかってきて。

ハアハア言ってたり、「お姉さんはどれが気持ちいいの?」って1時間ぐらい説明を求められたりするんです。


「ハアハア言ってるのはまだしも、説明を求められてるのはセクハラなのか普通のお客様なのかわからないから最初は困惑しました」

天野:
そういう問い合わせにはどう対応するんですか?

工藤さん:
社内で、ある程度対応を決めてるんですよ。ひとつは「淡々と答える」。

そういう質問してくる人って、女性が恥ずかしがると喜ぶんですね。だから恥ずかしがらないで平然と答える。

問い合わせ電話はお仕事なので、淡々と答えるのはある意味当たり前ですけど、飲み会とかでセクハラ質問をされたときも、「え〜?」みたいに恥ずかしがるのは相手を喜ばせるだけだからしないほうがいいでしょうね。

天野:
なるほど。もうひとつの対応策は?

工藤さん:
セクハラしたがる方ってエロワードを女性に言わせて喜ぶことが多くて…

だから「ち◯こ」と言わずに「男性器」と言い換えたりしますね。

「ち◯こ」って言ったら喜んじゃうんですよ。

天野:
バカじゃん

工藤さん:
バカなんですよ!!! 小学生か!


工藤さんはご立腹です

工藤さん:
あとTENGAに転職した直後に多くてイヤだったのは、「飲み会設定して」って言われることですね。

交流会で、色んな方と知り合いになるじゃないですか。

しばらくすると「会社で『TENGAの女性広報と知り合った』って話をしたら、男性社員たちが1回飲みたいって言ってます」って連絡がくることが多くて…

天野:
ああ〜…正直、そう言う男性社員の気持ちもわか…

工藤さん:
でもそれって別に、私と会いたいというより「TENGAで働いてる変わった女を肴に飲みたい」だけじゃないですか! エロそうな女をつまみに!

天野:
おっしゃる通りです…

工藤さん:
「特別ゲストです!」って言われてひたすら消費されてるみたいな。

それがすごい嫌で、「鎖国」って言って人にまったく会わないようにする期間が何年かありました。

「セクハラは、二日酔いみたいに次の日に残る」

天野:
じゃあもう、セクハラには慣れっこなんでしょうか?

工藤さん:
いや〜、慣れないですよ。やっぱりイヤです。

セクハラって、イヤな気持ちが二日酔いみたいに次の日に残るんですよ。

天野:
そんなときはどう対処してるんですか?

工藤さん:
本当はその場でイヤだって言えればいいんですけど、やっぱり言えないんですよ

なので、後日メールして伝えますね…

天野:
メールかあ。工藤さんでもNOって言えないんだ…

工藤さん:
以前、飲み会で「TENGAの広報ってどんなオ○ニーするの?」みたいに聞かれまくって、仕方なく答えたら、つまんなそうに「なんだ、意外とフツーだね」って言われてめちゃくちゃムカついたんですよ。

もうただのおもちゃじゃないですか!

天野:
聞いてて思ったんですけど、僕らが「上司に雑にイジられてムカついた」みたいな話と近い気がしますね。

工藤さん:
それなんですよ!!

私は、「セクハラ」って言葉がなくなればいいと思ってて。

天野:

「セクハラって言葉がなくなればいい」の真意とは?

工藤さん:
「セクハラ」って「言ってはいけないこと」の定義があると考えがちじゃないですか。

そうじゃなくて、どんなハラスメントも、結局全部「イヤ」ってことでしかないんですよね。

何かを言われてイヤな気持ちになるって、天野さんもありますよね?

天野:
たしかに、“フリがひどくて不快な飲み会”行って、次の日起きてもムカついてるときあります。そう考えるとわかりやすい…!

工藤さん:
正直、「セクハラ」っていう言葉が使われすぎて、言葉自体に“めんどくさそうなイメージ”がついてしまってると思うんですよ。めんどくさい女が言うみたいな。

言葉のイメージのせいで理解がすすまないっていうのはあると思ってて。

天野:
ふむふむ。

工藤さん:
「セクハラです!」なんて言ったとたん、相手もまわりも「ひえ〜ごめんなさい!」ってなっちゃうだろうし、女性としてもそこまで相手を“犯罪者のような扱い”をしたくはないから、結局、イヤな気持ちを感じても何も言えなくなってしまう。

天野:
たしかに、“パワーワードすぎる”のかも。

工藤さん:
「○○ハラ」って言葉を使った瞬間に拒絶反応を示されることもあるから、「なんかイヤでした」というのを伝えられる、もっと別の単語があればいいと思うんですよね。

大事なのは断罪することじゃなくて、コミュニケーションを取ることだと思うので。

なんかこう…「オコです」とか、それぐらい言いやすい感じで怒りを伝えられればいいなと。


「オコ」はだいぶかわいいな…

工藤さん:
たとえば、心を許している男友だちに「工藤さん最近どんなセックスしてるんですか?」とか言われても、私はイヤじゃないんですよ

つまり、言葉がイヤということじゃなく、関係値がない人にマウンティングされて雑に扱われるのがイヤなんですね。

天野:
エピソードが極端な人だなあ…


A.「セクハラ」を特別にとらえるのではなく、「自分がイジられて不快な場面」を想定して配慮しましょう。

「セックスレス解消」には、“職場では当たり前のコミュニケーション”が有効

天野:
続いての質問はこちらです!


Q. いま、彼氏と同棲しているんですが、同棲をはじめてすぐにセックスレス気味になってしまいました。工藤さんはどのように解消したらいいと思いますか?(26歳・女性)

工藤さん:
私も同じ経験があるんですよね。

そもそもセックスレスはなってから改善するのはけっこう難しいので、対処法じゃなく、予防が肝心だとは思います。

男女限らず、同じ人とずっと一緒に生活してたら、飽きるのも、他の人と“してみたく”なる気持ちになるのも仕方ないとは思います。


同意できる方は、心の中で賛同して読みすすめてくださいませ

工藤さん:
そこでオススメしたいのは、月1で「KPT」をやること。

私も導入してます!

天野:
KPT!!!


※KPTとは…
業務の振り返りをするフレームワーク。

仕事を振り返って「Keep(よかったから継続したいこと)」「Problem(問題があった、改善したいこと)」「Try(次にやってみたいこと)」をふせんやホワイトボードに書き出す

天野:
まさかセックスレスの話で「KPT」というお仕事ワードを聞くとは

工藤さん:
職場ではできているはずのコミュニケーションやPDCAが、家ではできないってことはないはずなんです。

パートナーと月1で、2人の関係性における「KPT」を挙げてみる。不満がたまるのはしょうがないから、こういう施策で改善のタイミングを自主的につくることが大事だと思うんですよね。

天野:
工藤さんは、やってみてどんな改善項目が出てきたんですか?

工藤さん:
「お…お互いの身体をもっと楽しく探求しよう」とか…


ラブラブやないかい

工藤さん:
もともとは、「月1で話し合うときに議事録を取ってみよう」って言って、会社の会議みたいに議事録を取ってたんですよ。

それをLINEの「ノート」に貼っておいて、何かあったら見返そうって。

天野:
めちゃくちゃ仕事っぽいテクニックを使ってますね。

工藤さん:
どんなに優秀な人でも、セックスの話になると「察してほしい」とか言っちゃうじゃないですか。でも私は、「察するのは愛情じゃない」と思ってます。

「察して」がすべての破綻のはじまりですから。“後納期”にしない仕組みづくりが一番大事だと思います。


リクルート時代はゴリゴリの優秀なビジネスウーマンだった工藤さん

工藤さん:
「仕組み」ということで言えば、私、日本に“別居婚”が根付いてほしいと思っていて。

天野:
別居婚ですか。

工藤さん:
セックスレスも解消できて、「しんどさ」を感じるカップルが減るんじゃないかなって思うんです。

たとえば、「別居婚用マンション」ができてほしいですよね。離れた階に男女がそれぞれ“ひとり暮らし”をして、週末だけ会うとか。

子どもができても、どちらかの家に育児をしに行き来できるような

天野:
たしかに、何年か前から「ルームシェア用マンション」が当たり前になったように、可能性ありそうですね!

工藤さん:
TENGAでの活動はもちろん、将来的には、そういうところも含めて「日本からセックスレスを減らす事業」も興味があるんですよ。


A.「気持ちを察して」ではなく、KPTや議事録など仕事のテクニックを生かして腹を割って話し合える機会を作り、決めたことを意識しつづけられるようにしましょう。

「エロい話をしてる時が一番目が輝いている」と前職の上司に言われてTENGAへの入社を決めたという工藤さん。

どちらの質問に対しても、「性にマジメに向き合っている」からこそ出てくる、リアルな回答をいただけました…!

今日はあなたも、ふだん抱えている性の悩みに向き合って考えてみませんか?

〈取材・文=天野俊吉(@amanop)/撮影=宮内麻希(@haribo1126)〉

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株式会社TENGA コーポレートサイト
https://tenga-group.com/

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