【北京聯合ニュース】微小粒子状物質「PM2.5」などによる韓国の大気汚染の原因を巡り、中国側にも原因があるとする韓国政府の主張について、中国政府が6日、改めて反論した。

 韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領が同日、中国から飛来する粒子状物質の影響を最小限に抑えるため中国政府と協議するよう指示したことと関連し、中国外務省の陸慷報道局長は「韓国の粒子状物質が中国からきたものであるかについて十分な根拠があるのか分からない」と指摘した。

 陸氏はソウルのPM2.5の濃度が1立方メートルあたり147マイクログラムを超えたが、北京ではここ2日間、粒子状物質が問題になっていないと主張した。ただ北京では2〜4日にかけて2番目に大気汚染が深刻な「オレンジ警報」が出され、5日午前の時点でPM2.5の濃度が同200マイクログラムを超えていた。

 陸氏は「(粒子状物質の)発生原因は非常に複雑だ」とし、「総合的な管理は科学的な態度に基づかなければならない」と述べた上で、韓国と中国が協力するのは良いこととの立場を示した。

 中国生態環境省は1月、盲目的に他人のせいにしていると、粒子状物質を減らす機会を逃すことになると、韓国を念頭に置いたと受け止められる主張をした。

 同省は昨年12月にも、ソウルの粒子状物質は主にソウルで排出されたものと主張し、韓国側の反発を招いた。

 中国側はこのような主張の根拠の一つとして、中国の大気汚染は大幅に改善されたが、ソウルの粒子状物質の濃度が上昇していることなどを挙げている。