「だから衆参ダブル選挙に併せ都知事選を戦えば、自民への逆風が自らの追い風となり、勝てるチャンスが大いに増すと読んでいるのです。参院選とのダブル選でもプラスだ」(同)

 小池氏が参院選とのダブル選挙が有利と判断、1年前倒しで勝手に辞任しても、再選では法的には、あくまで任期は’20年7月30日まで。つまり、小池氏は国が「特別事情により1年前倒し。当選者は4年間の任期」という特例法に乗っ取らなければ、仮に当選しても’20年7月以降、都知事を継続することはできない。

 だが、小池氏の事情もさることながら、今は安倍政権がその特例法でもってしてでも、都知事選を行いたい一心に変わりつつある。

「都知事選前倒しで東京五輪の主要な顔は1年前に決まる。世界に対してもメンツと安定感が保てる。しかも、衆院のトリプル選挙となれば、参院単独での大敗も防げる可能性が高い。もちろん、都知事選候補は女性中心。現在、急ピッチで選別し、口説き始めている」(前出・自民党関係者)

 そんな中、自民党候補の筆頭に躍り出ているのは、“五輪の申し子”と呼ばれたJOC(日本オリンピック委員会)副会長の橋本聖子参院議員だ。

「小池氏とは仲のいい野田聖子元総務相も色気十分。さらに、東京オリンピック国務担当相を務めた丸川珠代氏の名前も挙がっています」(同)

 自民党、小池都知事の動きに野党も敏感に反応し、蓮舫参院議員が様子を窺っているという。都知事選前倒し案はこれからが本番だ。