トム・クルーズやマーティン・フリーマン、キアヌ・リーブスらの吹き替え、『スター・ウォーズ』のオビ=ワン・ケノービ、『ズートピア』のニック、『FINAL FANTASY』のセフィロス、『SLAM DUNK』の水戸洋平…声優・森川智之の代表作を挙げたらキリがない。ジャンルを問わず、30年以上も声優業界を引っ張ってきたトップランナーのひとりだ。

そんな森川が今、TVアニメ『BANANA FISH』で演じているのは、第17話から登場した“殺し屋”のブランカ。並外れた戦闘能力を持つ主人公アッシュ(声/内田雄馬)を圧倒できるジョーカーのような存在で、物語終盤のキーマンだ。現代的にアップデートされたキャラクターデザインと相まって、森川演じるブランカのカリスマ性とカッコよさは視聴者のボルテージをさらに高めている。

だが、取材で対面した森川自身は、驚くほどフレンドリーでチャーミング。包み込むような優しい人柄に、周囲は自然と笑顔になってしまう。芝居から漏れる色気も、彼の人柄と無関係ではないだろう。多くの声優仲間やスタッフから慕われる“帝王”の思いとは?

撮影/須田卓馬 取材・文/佐久間裕子 制作/アンファン
スタイリング/奥村 渉 ヘアメイク/矢崎麻衣