【バチカン聯合ニュース】イタリアを訪問している韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は18日午後(日本時間)、バチカン(ローマ法王庁)で法王フランシスコを表敬訪問し、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党委員長)からの訪朝要請を伝える。

 これまでローマ法王が訪朝したことは一度もない。このため金委員長からの要請に法王が応じるかどうかに注目が集まっている。

 朝鮮半島の平和と南北和解への支持を表明してきた法王の訪朝が実現すれば、文大統領の朝鮮半島平和体制構想に弾みがつくのはもちろん、非核化の過程で大きな足跡を残すことになるとの見通しも出ている。

 故金正日(キム・ジョンイル)総書記は2000年に当時の法王ヨハネ・パウロ2世を平壌に招待したが、法王の訪朝は実現しなかった。

 バチカンでは3日から全世界の司教らが集まる「世界代表司教会議」が開かれており、就任後最も忙しい時期を迎えた法王が文大統領と単独で会談するのは文大統領への配慮のためとの見方が出ている。

 文大統領は会談で金委員長の招請の意向を伝えるとともに、朝鮮半島の非核化と恒久的な平和定着に向けた韓国政府の努力に対する支持を要請するとみられる。

バチカンのサンピエトロ大聖堂で17日(現地時間)に行われた「朝鮮半島の平和のためのミサ」の終了後、演説する文大統領=(聯合ニュース)[https://youtu.be/aaAGNftrFkU]