というのも、昨秋の総選挙で公明党は解散前の35議席から6議席減、比例区は前代未聞の700万票を切ったからだ。敗因としては公明党が「安保法制賛成」「共謀罪賛成」「森友・加計問題スルー」などが挙げられた。

「いずれにしても、来年参院選で負けると佐藤副会長は厳しい。学会を半ば牛耳っているは谷川佳樹副会長、八尋頼雄弁護の佐藤ラインだが、対抗勢力もある。昨秋、長沢広明参院議員の女性醜聞が週刊文春に出て、即辞任に追い込まれた。この長沢氏は佐藤副会長の筆頭子分。長沢氏より佐藤副会長の力を削ぐのが狙いの内部告発とも言われた。反佐藤、反谷川勢力は学会内で燻っている」(前出・学会事情通)

 佐藤副会長は来年の統一地方選、参院選を勝たなければ足元が揺るぎかねない。その意味では菅官房長官とは運命共同体なわけだ。

「参院選を乗り切り菅官房長官の力が温存されれば、学会内外で佐藤副会長の力は盤石なものとなる」(同)

 菅官房長官の勉強会『偉駄天の会』、若手衆院議員の『ガネーシャの会』を中心に菅派は50人に迫る勢い。北朝鮮情勢、対米国、対中国が厳しい折、「非常時ともなれば100人は集まる」と力説するのは某側近議員だ。

「菅政権ならどう戦うかと常に意識し、この1年は厳しい選挙の矢面に立ってきた。安倍首相がコケれば、菅氏は天下取りに動くでしょう」(同)

 まさに政界の一寸先は闇。