FWは、小林悠と南野が出場した。
　ロシア・ワールドカップ組の大迫勇也、武藤嘉紀に対してウカウカしてられないというプレーを見せたが、まだ追い越すまでには至っていない。ただ、南野はゴールを決め、結果を出したことが大きい。何度外しても「必ず決める」とシュートを打ち続けており、気持ちの強さは変わらない。サイドハーフとしても左右どちらでもプレーできるので、FWの選手だけではなくサイドハーフの選手ともライバル関係になっていくだろう。
 
　ボランチから前は今後が期待できる選手が宝の山のように出てきた。一方、最終ラインは、序列が動きそうにない状況であるし、GKは東口順昭がプレーしたものの、これから誰が正GKとしてアジアカップを戦うのか、定まっていない。
 
　最初のテスト結果はやや攻高守低になったが、これで終わりというわけではない。今回結果を出したリオ五輪、東京五輪組の選手がロシア・ワールドカップ組に融合した時、コスタリカ戦のような躍動感でプレーできるかどうか。良いスタートが切れたが、カタール・ワールドカップに向けてチーム編成はようやく始まったばかりだ。
 
取材・文●佐藤俊（スポーツライター）

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