ロシア国営放送、選手寿命のため食事改革に着手「チョコもキャンディーも忘れたわ」

 フィギュアスケートの平昌五輪銀メダリスト、エフゲニア・メドベージェワ(ロシア)がロシア国営放送「ペールブイ・カナル」の独占インタビューに登場。今オフから師事するブライアン・オーサーコーチのもとでの練習について明かし、健康のために食事改革の着手、移籍を決断した経緯などを打ち明けている。

 母国で行われたテスト演技会に参加するため、ロシアに凱旋したメドベージェワ。今オフから長年指導を受けたエテリ・トゥトベリーゼ氏のもとを離れ、名伯楽オーサー氏に師事。カナダを拠点に新シーズンへ向け、トレーニングを積んできた。フィギュア界に驚きを与えた決断を下し、どんな日々を送ってきたのか。

「最初の練習を覚えています。私は泣き崩れました。彼ら(オーサー氏たち)はただ立っていて私に注意するんです、私にはなぜだか分かりませんでした。私は呆然と立ち尽くして彼らを見て、目から涙が流れていくのを感じました」

「カナダに拠点を移した最初の印象は」と問われ、率直に語ったメドベージェワ。さらに「カナダのスケート学校はまさにスケーティングなどに関して、いつの時代も(他の国と)違っていたことはみんな知っています」と語り、こう続けた。

「スケート靴の位置、スケート靴への重心のかけ方など全く別のもの。もうすでにブライアンのもとで長く滑っている人たちと同じリンクで滑っていると、私はただ単にどれだけ自分が下手に滑っているんだと感じるし、まだどれだけ学ぶことがあるんだと感じます。そのためには1年や2年では足りない。私はとてもとても多く練習し、見て考えて、それらを繰り返す必要があります」

「人生で初めて話します」と語った健康について言及

 ブライアンの指導を受けている選手たちのレベルの高さを知ったというメドベージェワ。「今、私の考えは自分のキャリアで長く滑りたいという方に働いている」と言い、選手寿命を延ばすためにバランスの取れた食事を取る必要性を感じているという。

「私は人生で初めてインタビューでこのことに関して話しますが、自分の健康を回復するために、私は少し体重を増やさないといけませんでした。私はチョコレートを全部食べるのとかを夢見ていたけど、(選手寿命を延ばすために)今はそれは全く必要がない。私は自分の好きなミルクチョコレートもフルーツキャンディーも忘れました」

 具体的な状態こそ明かしていないが、「人生で初めて話す」として健康について見直す必要があったと告白した。そして、今オフにフィギュア界を騒がせた“移籍”について言及。平昌五輪で金メダルを逃し、宿舎に帰って部屋で長時間考え込み、新たな「ステップ」が必要になると考えたという。それが、11年連れ添ったトゥトベリーゼ氏からの卒業だった。

「フィギュスケートはいつも前に進んできた。今また飛躍が起きている、これは普通のことです。そう、少女たちが4回転を跳ぶことができる。私も(4回転を跳べるように)準備していく。私は4回転サルコーは跳ばない。今現在、ブライアンがそれを許さない、なぜなら体を強くする必要があるから。私たちのプランでは将来的に(跳ぶことも)ありえます」

 このように語り、将来的な4回転挑戦に意欲を示していた。羽生結弦(ANA)、ハビエル・フェルナンデス(スペイン)ら多くの名手が揃う名門でトレーニングを積んできたメドベージェワ。キャリアにおける重大な決断を下した18歳の未来は、どんな風景が広がっているのか。今季はそれを見せる第一歩となる。(THE ANSWER編集部)