Magic LeapがMR (複合現実)ヘッドセット「Magic Leap One Creator Edition」の販売を、米国の一部地域で開始した。開発者やアーリーアダプターを対象としたエディションで、価格は2,295ドル。

Magic Leapは、今日のAR (拡張現実)/ VR (仮想現実)市場が形成される早い段階から注目を集めていたが、投資家や一部のメディアなどに技術を見せるのみで実態がベールに包まれていた。しかし、2014年にGoogleが5億4000万ドルを出資、Google CEOのSundar Pichai氏が取締役に就き、さらに2016年に7億9000万ドルのシリーズCに成功、AlibabaのJack Ma氏が取締役に加わった。製品の姿が見えてこなかったものの、Magic Leapが「Spatial (空間) Computing」と呼ぶシステムや技術に触れた人達の高い評価から、Magic Leap Oneに対する人々の期待が膨らんでいた。

Magic Leap Oneは、ウェアラブル可能な小型コンピュータ「Lightpack」、様々なセンサーと空間オーディオ機能を備えたスマートグラス「Lightwear」、コントローラ「Mission Control」で構成される。室内にセンサーを設置することなく6DoFの操作が可能。SoCは、Nvidia Tegra X2。RAMは8GB、内蔵ストレージは128GB (ユーザー領域: 95GB)。Wi-Fi (802.11 ac/b/g/n)、Bluetooth 4.2、USB-Cポートなどを備える。

Magic Leapが開発した「LuminOS」は、高精度な環境認識、優れたコンテンツ体験、再現性に優れたビジュアル体験を実現するようにデザインされている。Magic Leap One Creator Editionでは他に、Webブラウザ「Halio」、アバターを用いたMR向けソーシャルアプリ「Social」、開発ツールキット「Magic Kit」、空間コンピューティングのサンプルや箱庭アプリ「Create」といったソフトウェアが提供される。

Magic Leapのサイトで、Magic Leap One Creator Editionの購入ボタンを押すと購入希望者の居住地域の郵便番号を入力する画面が表示され、販売対象地域なら購入プロセスに進める。個人の購入は最大3台まで。配送予定は「最大120日以内」となっている。通常のメガネとは併用できないデザインになっており、コンタクトレンズを使用できない人向けに、Lightwearにはめ込む矯正レンズ・インサートを用意する。