あなたにとっていちばん大切なものは? と聞かれ、すぐに「お金! 」と答える人はそんなに多くはないだろう。あまり品のある言い方ではないし、ことによると人間性さえ疑われてしまう恐れだってある。

しかし、日々の暮らしを送る上で「やっぱりお金がものを言う世の中なんだな……」と感じることもあるかもしれない。今回は、マイナビニュース会員のうち会社員501名に、「世の中金だな……と思ったこと」について聞いてみた。

○Q.世の中金だな……と思ったことはありますか?

ある 87.2%

ない 12.8%

○Q.どのような時に、そう思いましたか?(自由回答)

■常に感じている/何をするにもお金が必要/お金があれば解決する

「何をするにもお金が必要。多ければ多いほど、選択肢も増える」(49歳男性/非鉄金属/事務・企画・経営関連)

「身体が調子悪い時も病院に行けず、休みは家でゴロゴロするしかないからね」(56歳男性/海運・鉄道・空輸・陸運/技能工・運輸・設備関連)

「生活に必要なものを得るには、お金が大前提にあると思うからです」(50歳男性/その他/技能工・運輸・設備関連)

「日常生活で何をするにしても、ほとんどの場合お金がかかるから」(37歳男性/サービス/技能工・運輸・設備関連)

「お金がすべてではないけど、あればあるほどいろんなことができるし、お金があるところにお金は集まるから、さらにいろんなことができるようになる」(45歳男性/海運・鉄道・空輸・陸運/技能工・運輸・設備関連)

「何か問題にぶち当たった時に、ほとんどの問題はお金で解決できたから」(57歳男性/ソフトウェア・情報処理/IT関連技術職)

「今の社会では話が早いから。すべてを解決できるわけではないが、世の中の多くの事柄を手っ取り早く解決できる方法の一つ」(41歳男性/専門商社/営業関連)

「資本主義の日本は買い物も、医療も、教育もすべて経済力に比例するので」(38歳男性/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連)

■お金持ちを見た時/お金の有無で格差を感じた時

「飛行機でエコノミークラスとファーストクラスの両方を体験した時」(55歳男性/設計/建築・土木関連技術職)

「金銭的に厳しく諦めたものを、金額を気にせず、あれこれと行う人を見た時」(51歳女性/ソフトウェア・情報処理/IT関連技術職)

「中高生の時にダサかった同期生が金を儲けて、すごくかわいいモデルの彼女と結婚したのを見て」(42歳男性/レジャーサービス・アミューズメント・アート・芸能関連/事務・企画・経営関連)

「いろいろな場面で各種のサービスを受ける時、金額次第で優越感も挫折も味わう」(59歳男性/その他金融/専門職関連)

「お金持ちの子どもが、お金と親の権力を使って良い進学、良い就職をした時」(47歳女性/建設・土木/建築・土木関連技術職)

「テーマパークで遊んだ時に、どのアトラクションもかなり並んだのですが、一般料金よりも高い料金のパスで並ばずにアトラクションに乗れると聞いて、『世の中金だな……』と思いました」(51歳女性/サービス/その他・専業主婦等)

「高度で高額な治療を受けられる富裕層が、やはり長生きしている現実を見てきたから」(57歳男性/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連)

「店に行っても、貧乏くさい服の時は店員が寄り付きもしないのに、スーツを着て行くといきなり寄ってきた時」(55歳男性/ソフトウェア・情報処理/IT関連技術職)

「買い物で行列に並んでいたら、列を無視して常連の金持ちっぽいお客様が商品を受け取って、待ち時間なしで帰っていく瞬間を目の当たりにした時」(38歳女性/食品/技能工・運輸・設備関連)

■お金がない時/生活が苦しい時/お金が必要になった時

「お金がない時に出かけても、イマイチ楽しめないから」(48歳女性/食品/技能工・運輸・設備関連)

「何度もハローワークに通って、落ち続けた就活中に貯金がなくなった時」(39歳女性/百貨店/事務・企画・経営関連)

「給料未払いで生活ができなかった。銭湯だったので、風呂すら入れず苦労した。なければないなりに生活ができるが、限界はある」(46歳男性/教育/事務・企画・経営関連)

「阪神大震災で被災した時」(49歳男性/サービス/専門サービス関連)

「生活費のためにパートを辞められない同僚がいる」(44歳女性/フードビジネス/販売・サービス関連)

■買いたいものがある時/欲しいものが買えない時

「家を建てたり車を買ったり、高額な買い物をした時」(41歳男性/専門店/技能工・運輸・設備関連)

「娘の中学受験の説明会で、毎月約10万の学費が必要だと知った時」(46歳男性/システムインテグレータ/IT関連技術職)

「欲しい物が手に入らない時。いろいろと見比べて、良い物はやはり高額なことが多い」(39歳男性/コンピューター機器/メカトロ関連技術職)

「あと数百円で買えなかったモノがあった」(54歳男性/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連)

■ニュースなどで、お金にまつわる話題に触れた時

「お金のせいで、いろいろなトラブルが起こったニュースを見た時」(47歳男性/ゴム/技能工・運輸・設備関連)

「ニュースで、『保釈金◯千万円を納め釈放』と聞いた時」(49歳男性/ビル管理・メンテナンス/技能工・運輸・設備関連)

「殺人事件の報道で、『容疑者と被害者とは面識がなく、金銭目当ての犯行と見られています』と聞いた時」(54歳男性/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連)

「民意も操れると知った時」(29歳男性/専門店/その他・専業主婦等)

■結婚などに際して

「結婚相談所の女性客の条件が、『高収入』だった時」(47歳男性/繊維/その他技術職)

「好きだった子が、お金持ちと結婚したのを知った時」(38歳男性/文具・事務機器関連/技能工・運輸・設備関連)

「最近では婚活が流行っているが、結局のところ、それに登録したりパーティーなどに出席するにも金がかかる。『出会い』だけを求めても、そのありさま」(38歳男性/その他/事務・企画・経営関連)

「性格にクセがあり、仕草や言動もあまり上品とは言えず、容姿もあまり良くない部類に入るのに、そういう人と結婚する人を見ると、結局はお金なのかなと思ってしまう時がある」(59歳女性/医療用機器・医療関連/専門サービス関連)

■その他

「現金を見て、相手の態度が変わった時」(43歳女性/電力・ガス・エネルギー/技能工・運輸・設備関連)

「夫婦喧嘩の何割かは、お金が原因で起こるので」(38歳男性/輸送用機器/クリエイティブ関連)

「よく感じることですが、ビジネスがからむ話ではまず資金の準備ができないと、話が順調に前に進まないことが多々あります。お金以外の重要な部分もあるように思いますので、お金だけに捉われないようにしたいです」(60歳男性/インターネット関連/IT関連技術職)

「出世(金)のために、人を蹴落とす人と出会った時」(33歳男性/広告・出版・印刷/クリエイティブ関連)

「面倒な仕事内容でも、ギャラが良い時」(43歳男性/ディスプレイ・空間デザイン/建築・土木関連技術職)

○■総評

調査の結果、「世の中金だな」と思ったことがあると回答した人は、9割近い87.2%となった。「どのような時に、そう思ったか」と聞くと、「常に感じている/何をするにもお金が必要/お金があれば解決する、など」が最多となった。以下、「お金持ちを見た時/お金の有無で格差を感じた時」、「お金がない時/生活が苦しい時/お金が必要になった時」「買いたいものがある時/欲しいものが買えない時」、「ニュースなどで、お金にまつわる話題に触れた時」「結婚などに際して」と続いた。

9割近くが「世の中金だな」と思ったことがあり、それを常日頃感じている人も4分の1ほどいることが分かった。やはり、生活する上でお金が意識される局面は常にあり、同時にお金さえあればおおよそのことはうまくいく、たいていの問題は解決できると認識されていることも確認できた。

お金持ちを目の当たりにした時や、お金を持っていないことで格差や劣等感を感じ、お金の重要性に気づく、というパターンも多い。生活が苦しかったり、欲しいものが簡単には手に入らないことで、世の中はお金で動いているんだなという実感を抱いた人も目立っている。世を騒がせている事件・事故、政財界の話題などから、世の中を回しているのがお金だという思いに至る人もいた。一方で婚活などを通じて女性の現金な態度に接するなど、苦い実体験を綴ってくれる人も見られた。

今回は「世の中金だな…… と思ったことはありますか? 」というやや下世話な問いだったが、多くの人が"本音"で答えてくれた。そうは思いたくはないが、やはりこの世はお金の有無によって、生活の質が左右されるというのは真実だろう。そんなシビアな現実がうかがいしれるアンケートとなった。

調査時期: 2018年4月17日

調査対象: マイナビニュース会員

調査数: 501人

調査方法: インターネットログイン式アンケート

※写真と本文は関係ありません